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時速1kmの思考

煮る

ダールとほうれん草のカレー

ダールとほうれん草のカレージョナサンには「タンドリーチキン&メキシカンピラフ」という実に旨いものがあると、家人は嬉しそうに話している。いわく男の夢を凝縮した洋風の腕白飯で、その味はファミレス界において唯一無二、他を寄せ付けない味だという。 …

梅シロップの梅と豚肉の煮込み

冷蔵庫をあけるたびに、見て見ぬふりをしてきたものがある。梅を氷砂糖で漬けたあとに残る梅だ。もれなくエキスが搾りとられた梅は悲しいくらいに萎んでしまった。ひとつ口に含んでみると、果肉は干しアンズのようで、不味くはない。まだ梅として晩年を過ご…

鶏つくねの若竹煮

たけのこ料理の代表格である若竹煮。 かつて教わったやり方は、たけのこを薄味で炊いて味を含ませてから、新たに出汁を炊いてワカメとさっと合わせるものだった。繊細な香りが口のなかに広がり、あぁ、しみじみ旨い。「こーいうのでいーんだよ」と日本人であ…

ムツのアクアパッツァ、コブミカン風味

ムツのアクアパッツァ移住してから魚が手に入りやすくなったこともあり、夕食にアクアパッツァが定番化している。今回は湯河原で手に入れた地元のムツだ。全長約20cmと小ぶりだが、むき出した歯は鋭く、獰猛な面構えをしている。アンコウやタラと同じく深海…

熱海おでん駅伝

熱海おでん駅伝移住を境に練り物文化がグッと迫ってきた。さして練り物が好きというわけではないが、余計なものが入ってない練り物はやはりうまい。もちろん練りたて、揚げたてが最上。おでんは大量に作るからこそうまいと信じていたが、最近は薄味で煮てお…

豚白もつの洗濯と醤油味のあっさりモツ煮

居酒屋で頼むモツ煮は味噌味であることが多い。たしかに味は染みているし、じっくり煮込んだのだろうと推察するが、野菜を殺すまで煮込んでしまった風のものが多い。茶色に染まったいちょう切りの大根を囓るたびに、残念だなと感じていた。塩っ辛いばかりで…

ピンクジンジャーエールの素

紅生姜を仕込んだときに残った、ショウガの先っぽ。 赤い部分はガリと一緒に漬けると自然なピンク色がにじみ出して美しいんだが・・・・・・残念ながら家人はガリがそれほど好きでない。というかほとんど手をつけない。 自分はガリがかなり好きな部類の漬け物では…

カンボジア風骨付きチキンとサツマイモのカレー

カンボジア風骨付きチキンとサツマイモのカレー夏の盛りだというのに、土鍋が活躍している。火にかけてしまえば、ほっとくだけでだいたいうまいものができる。土鍋ドーン、米ドーンと食卓に並べておけば、ゆっくり食事も楽しめるというもんだ。カレーの類に…

青年とギュベチ

イスタンブールで出会った青年は、もくもくと炭火で魚を焼いていた。線が細く、まつげが長い色白で、顔つきも幼い。青いオーニングテントが目印の小さなレストランは家族経営で、父親に従い彼もよく仕事をこなしている。テーブルに食事が並び、彼も一息つい…

不本意なマン腸のトリッパ

マン腸のトリッパマンボウの腸に再会したら、試してみたい料理があった。 トリッパだ。ハチノスをトマトベースで煮込んだこのイタリア料理は、時間がかかるものの簡単で酒にも合うゆえ気に入りの惣菜のひとつだが、ハチノスを手に入れるのが一番の難関であっ…

真竹(マダケ)のグリーンカレー

梅雨入り。 新居のリフォーム状況を視察した帰りに立ち寄った湯河原のJAで目に止まったのは、真竹(マダケ)だ。 「もうそろそろ時期も終わりかねぇ」と呟く地元のおばちゃんは一本ずつ手に取って切り口のチェックに余念がない。 筍ラストスパート到来である…

ロールキャベツ、クズ野菜スープ仕立て

料理にとりかかるときは、まず野菜を刻むから始めている。 皮ごと専用たわしでよく洗い、皮やヘタ、種をザルに溜めておき、水気が切れたところで冷凍庫に保管しているビニール袋にガサッと入れる。これを「くず野菜貯金」と呼んでいる。ガチの貯金はさっぱり…

日式三杯鶏でメリークリスマス

クリスマス。そうだ、三杯鶏(サンベイジー)をつくろう ローストチキンの記事の閲覧数が跳ね上がっていて、はて何ごとかと首を傾げていたところクリスマスイブであったことを思い出した。引きこり生活が板につきすぎてそういう晴れがましいイベントとはすっ…

もどきナマコ素麺

もどきナマコ素麺と名付けたい家人は朝早くに出社したので、ランチはひとり飯だ。何を食べようかと布団にくるまりぬくぬく瞑想・・・・・・再び目覚めた時には太陽が天高くあがっていた。それにしても、暑い。ニュースいわく30度を超える地域もあるらしく、おおよ…

食品ロスに挑む、皮ごと真っ赤な紅玉のコンポート

浅間りんご農園から紅玉が、文字通り"山ほど"送られてきたので、新鮮なうちに煮ておくことにした。リンゴを皮ごと煮ると皮がやや口に残るので、剥いた皮だけをキッチンペーパーに包んで、実と一緒に煮ると淡いピンクに染まりとてもきれいだ。が、結局その皮…

ラーメンがためにチャーシューをつくる

「ラーメンのチャーシューは豚の角煮とは違うんだよ」 家人いわく、チャーシューはラーメンのスープが一体化してひとつのハーモニーを・・・云々・・・日頃からこういうくだらない話を延々と垂れ流す性分だが、近頃は的確なタイミングで生返事を繰り出すことで切り…

鶏肉とジャガイモのタジン

自粛生活中、人生初のメルカリでタジン鍋を落札した。長谷園のタジン鍋で、「かまどさん」「みそ汁鍋」に続きこれで同社の土鍋は3台目となる。実は発売当初から気にはなっていたものの、当時のタジン鍋ブームにおいては「普通の土鍋でもつくれるじゃないか」…

冷やしこんにゃく

これ以上ないくらい、天気がよい。今日も暑くなりそうだ。 そんな日は、冷やしこんにゃくをたくさんつくる。冷蔵庫でキンキンに冷やしておけば、晩酌の時間がさらに待ち遠しくなること受け合い。使うのは、通称「ひろこん」と呼ばれる、広島こんにゃく。フジ…

ツブ貝とグリーンピースのアヒージョ

グリーンピースはたいてい翡翠煮にしてしまうけれど、せっかくたくさんもらったんだから試してみよう。緊急事態宣言は延長され、時間とグリーンピースだけはたっぷりあるじゃないか。今回は油で煮る。つまり、スペイン名物アヒージョだ。ガーリックオイルで…

グリーンピースのチーズリゾット風

毎年GWは友人と飲んだくれるのが恒例だったが、今年は誰も迎えられない寂しさ……を吹き飛ばす贈りものが届く。 山ほどのグリーンピースのお裾分け。近所のお婆さんからたくさんもらったけれど食べきれないからと、クール便で送ってくれたのだ。どうやら鞘ごと…

トルコ風トマトの玉子とじ〜メネメンがうますぎる!

先日に引き続き、このコロナ時代をサバイブするための料理を考えていたが、手軽で、家族で食べられて、鍋ひとつでできて、栄養満点のメネメンはぴったりじゃなかろうか? メネメンは「トルコ風トマトのスクランブルエッグ」と表記されることが多いようだが、…

グリーンピースの功罪とえんどう豆の翡翠煮

グリーンピースが苦手だという人はよく見かけるが、えんどう豆が苦手だという人はあまりお目にかからない。種的にいえばほぼ変わらないにもかかわらず、だ。 グリーンピースは、手のひらサイズの缶詰に入ったものやら、冷凍品が年中出回っている。手軽だから…

水菜と油揚げの煮浸し

「まーた煮浸し!?」と昔はよく毒づいたものだ。食卓にあがる菜っ葉と油揚げを見るたんびに、幼心にため息がもれた。いま思えば非常に失敬な話であるが、もっとハイカラなものが食べたい年頃ってものはある。 煮浸しという料理がなければ、いまの私は存在しな…

ヘダイ【平鯛】をまるごと食べる〜基本の潮汁

スーパーで時々見かけるヘダイ。への字口をしているからへ鯛かと思いきや、平たいからヘダイと呼ぶそうなんだが、この魚、とにかくコスパがいいので見つけたら即買い。25cmくらいの大きさで300円だった。 刺身にしてよし、焼いてよし、揚げてよし、蒸してよ…

圧力鍋でつくる牛肉とマッシュルームの煮込み

ときどき無性に食べたくなる牛肉とマッシュルームの煮込み。カレーほどスパイシーではないし、ハッシュドビーフほど酸味が強くないし、ビーフシチューほど洗練されてない、まかない料理のような立ち位置で、ちょっぴりジャンクな汁かけ飯。しいていえばビー…

簡単な油鶏水で鶏肉の醤油煮

東京・五反田にある鶏肉専門店の信濃屋さんで仕入れた鳥モモ肉。いつも変わらぬ鮮度と女将の笑顔、そして鳥皮の艶とハリは貴婦人のようでほれぼれしてしまう。 おいしい鶏肉にあれこれ手間をかけるのは野暮というもの。今回は最低限の調味料で基本の油鶏(ヤ…

西興部村に捧げる、鹿肉のラグー・アッラ・ボロネーゼ

西興部村人生初の北海道上陸が、まさか紋別なるとは予想だにしなかった。まさか札幌をすっ飛ばすことになろうとは。「今日はまず、ニシオコッペ行ってさー、ぐるっと回ってみようか!」と紋別のスーパースターMさんは今日もエネルギー満タン。とても75歳には…

下ごしらえとタイムテーブルが鍵! うまいおでんのつくりかた

「なんでおでんに竹輪麩入れんねん!」 「竹輪麩うまいじゃん!」2018年「ボジョレーを飲まない会」も終盤にさしかかるころ……もともとは「ボジョレーを飲む会」だったが、ひとり一本以上のボジョレーはあまりに翌日の代償が高いことを年々痛感するようになり…

ワインに合う鯛のアラ飯

店では魚をまるごと仕入れると必ずアラがでるんだが、板長が賄いで出してくれる潮汁が最高だ。特に鯛は骨までしゃぶりつきたくなるほどうまい。捨てるところなし。 腐っても鯛とはよく言ったものだ。そこで鯛のアラを使って、和風の鯛パエリア、いや洋風の鯛…

グアム飯をつくろう③ チャモロのお袋の味、カドゥンピカで暑気払い

カドゥン ピカ(Kadon Pika)は鶏肉を醤油、酢、タマネギ、ニンニク、唐辛子で煮込んだグアムの辛い鶏肉のシチューだ。 グアムの先住民チャモロの言葉で「カドゥン(kadon)」は「シチュー」、「ピカ(Pika)」は「辛い」という意味。グアムの代表的家庭料理…