10年日記を再開した。
コロナ禍になってすっかりペンをとらなくなったが、日々の飯の記録や熱海移住のことも、日常が無為に流れていってしまうような気がして怖くなり、再開したのだ。
かつてはコクヨノートを使っていたが、もう定規で線を引くのも日付を書くのも疲れるばかりだから、その辺は金で解決しよう。石原出版社が出している日記帳をポチった。書く方に専念できていい。せっかくなので熱海に移住した去年2023年度版を買い求め、去年のことを思い出しながら書いているが、すでに記憶おぼろげだ。
古い日記を捲るとこの季節、毎年同じフレーズを書いている。
「そろそろ大きなミキサーほしい」
"この季節"というのは、夏野菜がではじめる季節である。トマト、トウモロコシ、カボチャなど、とりあえずスープにしておきたい野菜が目白押しなのだ。
愛用しているイワタニのミルサーはコンパクトで気に入っているが、スープをこしらえるには圧倒的に容量が足りず、ちまちま攪拌しては漉すの繰り返しは、スープをつくろうという気概をすり減らしていった。
毎年ミキサーを探しては心決まらず、季節を逃して翌夏がくる。
長年目をつけていたのはVitamixである。ミキサーやブレンダーを探すといきつく先はVitamixだ。それにしても高い。使いこなせなかったら言い訳できなさそうな値段で尻込みする。これは絶対必要な物なのかと、ノートには自問が綴られている。冷蔵庫や洗濯機と違って毎日使うわけでもないのだ。
メンテや初期不良を考えれば国産も見逃せないが、今夏は目先を変えた。自分のほしい機能のものを買おう。いきついたのが「Vitamixそっくり」とVitamix所有者が笑う台湾メーカーのミキサーだ。もともと産業用のホースをつくっているメーカーだが、台所用品のほか医療用の精密機器もつくっているようなので、ワンチャンあるかもしれない。ポチッとする。
数日後、大相撲の優勝杯みたいのが届く。ちょうど熟しすぎたトマトをタダみたいな値段でもらったばかりだ。まずは恒例のガスパチョだろう。
konpeito.hatenablog.jp
スバラシイ。
あっというまにトマト8個分で2リットルのガスパチョができた。大幅に時短できた。
Soパワフルな割にうるさくない。カップも軽くて取り回しやすい。いいじゃないか。
刃とカップが一体型(分解できない)なのでうまく洗浄できるか不安だったが、水と洗剤入れて攪拌すればきれいサッパリだ。
強いていえば、カップ裏のモーターに水につけてはならないというグレムリンのような誓約あるため、洗う時にはやや慎重にならざるをえない。だがちまちま300ccづつ砕いて漉してを繰り返すより俄然楽ちんで感涙。念のためザルで漉してみたけどカスもほとんど残らなかった。
取説の日本語がやや怪しく、説明も不足していると感じるが、基本はONとOFFとスピード調整のみのシンプル設計なので、使っているうちに仲良くなれるだろう。
今夏はトウモロコシやカボチャ、ジャガイモなど手当たりしだいスープにしてみたが、どれもなめらかに仕上がった。冷凍しておけば、朝食のサンドイッチに冷製スープと洒落込むことができる。
これまで潰すのに苦労していたジーマミー豆腐なんかも量産体制が視野にはいってきた。
例によって、「さっさと買っておけば良かった」案件に認定する。
konpeito.hatenablog.jp
追記 2014年9月24日
ポルトガルの発酵調味料マッサを仕込む。水分が抜けたパプリカを一口サイズに切ってからミキサーにかけたが、瞬殺でなめらかペーストに。有能すぎる。
konpeito.hatenablog.jp