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時速1kmの思考

2019-01-01から1年間の記事一覧

1:2:3:4ですき焼きの割り下

その昔、すき焼きは家で食べるご馳走で、家族がそろったときに鍋を囲むのが当然の行事だった。鉄鍋に母は砂糖と醤油と酒を手早く加え、ひと舐めしては「ちょっと甘さが・・・」と呟きまた砂糖をがさっと入れる。思えば、実家のすき焼きはかなり甘ったるく、食べ…

自家製焼肉のたれと道具について

暑くもなく、寒くもなく、テラスで過ごすにはベストシーズン。九月最後の週末は、友人と焼肉をつっつきながら飲むことになった。 せっかくなのでちょっと奮発して、黒毛和牛に手をだす。肩ロース、ともさんかく、ざぶとん・・・近頃は肉の部位がずいぶんと細分…

ココナッツクリームでまろやか魅惑のトムカーガイ

タイ料理の名前は、調理方法+食材名で構成されていることが多いので、メニューをみるとだいたいどんな料理なのか、想像することができる。たとえばトムヤムガイなら、トム(煮る)+ヤム(混ぜる)+ガイ(鶏肉)となるから、タイのチキンスープになるわけ…

イサーン屋台スタイルのトムヤムガイ

トムヤムクンの偉功を前にして霞んでしまいがちだけれど、トムヤムガイも隅に置けない実力派である。 「クン」が海老ならば、「ガイ」は鶏肉だ。私にとってはクンよりガイのほうが馴染みが深い。というのも現地でもやはり、海老より鶏肉のほうが懐に優しいの…

ペーストを使わない本格トムヤムクン

酸っぱくて辛い、タイを代表する海老のスープ、トムヤムクン。 トムヤムクンという料理を日本にここまで浸透させたのは、やはり日清のトムヤムクンヌードルの功績は無視できない。あれ、かなりレベルが高くて、一時期は生産が追いつかなかったそうだ。いまで…

ナムトック風牛しゃぶのサラダ

タイ北東部のイサーン地方は食の宝庫。イサーンのサラダといえばラープ(Laab)が有名だけれど、ナムトック(Nam Tok)という肉とハーブをふんだんに使うスパイシーなサラダも外せない。英語ではWaterfall Salada、直訳すれば「滝のサラダ」となるが、一説に…

水菜と油揚げの煮浸し

「まーた煮浸し!?」と昔はよく毒づいたものだ。食卓にあがる菜っ葉と油揚げを見るたんびに、幼心にため息がもれた。いま思えば非常に失敬な話であるが、もっとハイカラなものが食べたい年頃ってものはある。 煮浸しという料理がなければ、いまの私は存在しな…

ピクルスじゃない、ハラペーニョの酢漬け

ハラペーニョが手に入ると反射的につくってしまうのが酢漬け。ピクルスではなく、あえて酢漬けである。 なぜピクルスではないのかといえば、砂糖と塩で味をつけたり、ハーブで香りを足さないほうが、料理には使いやすいと思うに至ったからだ。あくまで純粋な…

人力ミニ・ドネルケバブ

本場トルコから飛びだして、いまや世界のファストフードとしての地位を獲得したケバブ。日本でも首都圏を中心にケバブ屋がかなり増えたが、その多くはドネルケバブだ。巨大な肉の塊が店頭でぐーるぐーると回っている姿は壮観だ。あのデカイ肉の塊が、もとも…

ヘダイ【平鯛】をまるごと食べる〜基本の潮汁

スーパーで時々見かけるヘダイ。への字口をしているからへ鯛かと思いきや、平たいからヘダイと呼ぶそうなんだが、この魚、とにかくコスパがいいので見つけたら即買い。25cmくらいの大きさで300円だった。 刺身にしてよし、焼いてよし、揚げてよし、蒸してよ…

懐の深い中国のたたきキュウリ

盛夏の週末を家で過ごしていると、陽が傾くころにはビールに手が伸びてしまう。キンキンに冷えたビールを一口流し込むと、次にほしくなるのは何かつまめるもの。今年の夏は、味噌きゅう、梅きゅうを凌ぐほどつくったのがたたきキュウリだ。中国では拍黄瓜と…

これぞ大人の食道楽! うずら卵のフライ

【2017.06.08】初出 【2019.08.22】調理工程を追加しました。バケツでプリン、蛇口からオレンジジュース、ボウルにババロア……幼少のころ憧れていた飯のひとつに、うずらの玉子だけをひたすら食べるというものがあった。我が家ではうずらの玉子は1人1個という…

パリパリとろり長ネギの春巻き

ひとしきり食べて、飲んで、じゃあもう一杯いこうとふらり立ち寄った店で出会ってしまった気の利いたおつまみ。 長ネギの春巻きもそんな出会いのひとつだった。見た目は普通の春巻きだが具は長ネギだけという潔さ。パリパリの皮から溢れるとろりとしたネギが…

館ヶ森高原豚のタリアータ

タリアータはレアに焼いた牛ステーキを切り分けたイタリア料理だが、うちは豚肉でつくることが多い。経済的な理由もそのひとつだが、タリアータ(Tagliata)は「薄く切る」という意味だから、豚肉でつくってもタリアータには違いないだろう。ただし、衛生面…

マサ粉でつくる自家製コーントルティーヤのコツ

苦節7年、ようやく納得のいくトルティーヤが焼けるようになってきた。 ここでいうトルティーヤとは、スペインのオムレツでなく、メキシコで食べられている薄型パンのことである。どちらも「tortilla」と綴るのでややこしいんだが……。 とにかく、長いこと失敗…

中国5000年の技で羊肉のクミン炒め

ここ10年でクミンというスパイスは日本に深く浸透したように思う。 クミンを使い始めたきっかけはスパイスカレーだったが、当時は近くのスーパーでは売っておらず、専門の業者から取り寄せていた。ところが今やクミンは胡椒の隣に鎮座するほどの出世ぶりであ…

中国家庭料理の定番! 卵とトマトの炒め物

長年温かい生のトマトというものが苦手だったというのに、その概念を覆された料理がある。 西紅柿炒蛋(シーホンシーチャオダン)もしくは蕃茄炒蛋(ファンチェチャオダン)と呼ばれる中国の家庭料理だ。直訳すればトマトのスクランブルエッグなんだが、誰も…

宮古島の珍野菜! ドラゴンフルーツのつぼみの天ぷら

毎年恒例の宮古島旅行からぶじに帰京。島に着いたときは雨模様だったが、てるてる坊主をつくった効果がでたのか、その後は天候にも恵まれ、青い海とおいしい島料理を満喫した。 さて、今年一押しの食材はドラゴンフルーツのつぼみだ。島のシェフたちも注目し…

第二次しば漬けブーム到来か!? 塩と野菜だけでつくる手軽な乳酸発酵食品

「あ〜しば漬け食べたい」 仕事に疲れた山口美江扮するバリキャリOLがそう吐露するフジッコ・漬物百選のCMはいまだに覚えている。「しば漬け食べたい」というフレーズとともに柴漬けが一世風靡したバブル時代。当時10歳にも満たない私は柴漬けがどんなものか…

カレイとじゃがいものオーブン焼き

小ぶりのカレイが3尾500円。何かの間違いかと「これ、値段あってます?」と魚屋に確認してしまうほどの破格。 カレイといえば醤油の煮付けがおふくろの味だが、我が家の定番はオーブン焼き。理由は、簡単だからのひと言に尽きる。 淡泊な魚だからオリーブオイ…

そうめんのカッペリーニ風、ガスパチョ仕立て

ガスパチョのアレンジ料理第二弾は、「そうめんのカッペリーニ風、ガスパチョ仕立て」だ。それっぽい名前をつけてみたものの、前回の冷製パスタと同じような料理で恐縮なんだが、このそうめんが、侮れない。 konpeito.hatenablog.jpもともとはパスタを茹でる…

ガスパチョの冷製パスタ

先日、1kgものトマトを使ってガスパチョをつくったわけだが、なかには「そんなにガスパチョばっかり食えるかよ!」と突っ込んでいる方もおられるだろう。 あえて言おう。心配は無用だ。今日はガスパチョを使ったアレンジ料理に挑戦したい。 konpeito.hatenab…

家訓:甘くないメロンに当たったら、サラダにすべし

奮発して買ったメロンが甘くない。そんな悲しい現実はあるものである。肥後グリーンというメロンが500円で並んでいたので思わず手が出てしまった。メロンなんて滅多に買わないから、浮き足立って帰宅。 「デザートはメロンだよ〜」と期待が最高潮に達したと…

満月みたいなカボチャのジェラート

今宵は満月。カボチャのジェラートを食べながらお月見なんてのも悪くない。カボチャ200円、牛乳100円、生クリーム300円。合計600円で出来上がったジェラートは約850ccくらいだろうか。これならホームアローン食いも余裕の分量である。残念なことにアイスクリ…

トマトと昆布の旨み爆発! 人生でいちばん美しい色のガスパチョができた

今年はトマトが豊作なようで、八百屋の店頭はいつも以上に鮮やかだ。ちょっと形が崩れているものならかなりのお買い得の日々がつづいたので、ここのところはガスパチョの試作に取り組んでいた。名付けて飲む太陽! 特に注力したのは、スープの色、旨み、トマ…

蒸しトウモロコシでつくる軽いコーンポタージュ

トウモロコシの季節到来。今年はポタージュからはじめよう。さて、これまでコーンポタージュは、バターで炒めた玉ねぎとトウモロコシを出汁で煮込み、牛乳、生クリームで味を調えてきたんだが、今年は断捨離することにした。主な材料は、トウモロコシと牛乳…

手羽先記念日に、肉汁あふれる手羽先の唐揚げ

6月14日は手羽先記念日らしい。 どんな語呂合わせなんだろうかと悩んでしまったが、どうやら手羽先で有名な「世界の山ちゃん」の創業記念日ということらしい。そんなん、思いつくわけがない。 私はいまだ「世界の山ちゃん」未経験なんだが、名古屋出身者に言…

初夏の小鉢はオクラの辛子和え

店の味が家の味になる。オクラの辛子和えのそのひとつだ。 ちょうど一年前は、店でオクラを刻んでいた。お通しとして使っていたから、店ではけっこうな量のオクラを仕込むことになる。両手に包丁をもってひたすらとんとん叩いていくわけだが、だんだんと腕が…

アジのりゅうきゅう

りゅうきゅうは、アジ、サバ、ブリ、カンパチといったどちらかといえばクセの強い魚を、醤油ダレと薬味で和えた大分県のソウルフードだ。 いきつけの店主の実家が大分県なこともあって、「シマアジのりゅうきゅう」は店の看板メニューである。特徴は柚子胡椒…

図解でわかるアジの三枚おろし

三枚おろしの練習をするのに、アジほど格好の魚はいない。 なにせ安いから繰り返し練習できるし、ごく一般的な魚の形状をしたアジさえ攻略すれば、大半の魚は捌けるようになるはずだ。2013年の日記を振り返ると、どうやって魚をさばけばいいのか、試行錯誤し…