スーパーで時々見かけるヘダイ。への字口をしているからへ鯛かと思いきや、平たいからヘダイと呼ぶそうなんだが、この魚、とにかくコスパがいいので見つけたら即買い。25cmくらいの大きさで300円だった。
刺身にしてよし、焼いてよし、揚げてよし、蒸してよしの、超優秀なお魚さんだ。
安いので、三枚おろしの練習台としても格好。捌き方は鯵とほとんど変わらない。ただし、ウロコをしっかりとるのを忘れずに。背びれの縁、胸びれの裏なんかはウロコが残りやすい。
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三枚におろしたら、皮をひいてまずは刺身に。サラの外縁には薄造りを、真ん中はさいの目にして食感の違いを楽しむ。
身が柔らかく、鯛よりもっちゃりとした舌触りで、クセはまったくない。
甘味がよりしっかりと感じられるポン酢がオススメだ。
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さて、ここからが本題。今日は「ヘダイを丸ごと食べる」のがテーマである。なので、残ったアラで潮汁をつくりたい。ヘダイも捨てるとこなし。
基本の潮汁
- 魚をアラに解体する。頭は梨割りにしてエラを取り除き、骨は鍋にはいる大きさに切っておく。
- アラをザルにおき、塩をひとつかみ塗して、30分〜1時間おいておく。塩によって臭みが抜けると同時に、旨みがぐっと増す。
- 沸騰した湯に碗1杯の水を加えてアラを入れる(熱すぎる湯だと皮が剥けてしまうのだ)。アラの全体が白くなったら冷水にとり、流水に晒しながら指で血合いとウロコをしっかりとる。
- アラを鍋に入れ、ひたひたの水、酒、昆布を加えて中火にかける。昆布の旨みがでるように、ややじっくりと沸騰させていく。
沸騰しそうになったら弱火に落とし、昆布を取り出して、蓋をせずにことこと煮ていく。だいたい20分くらいが目安だ。
アクはその都度、しっかり取り除いておくこと。弱火で煮ていくことで透明感のあるスープになる。 - 味付けは塩と薄口醤油。まずは味見をしてみて、薄口醤油を垂らしてみる。色が変わらないくらいのほうが美しいと思う。塩は溶けるまで時間がかかるので、少しずつ加えていくのが鉄則だ。
- 碗によそって、柚子や木の芽、山椒をお好みで。
魚のアラが足りなければ、鰹節を入れるという裏技も教わったものの、二人分ならアラだけで十分だ。
ヘダイのにゅうめん
ご飯がちょっと足りなかったときに、素麺をぶち込んでみたら唸るほどうまかった。
素麺は固めに湯がいて(1分くらい)、しっかり冷水でもみ洗いしておき、食べる直前に潮汁に加えて温めれば出来上がりだ。
消化にも良いし、飲んだあとの〆にはぴったり。