mogu mogu MOGGY

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時速1kmの思考

驚きの歯ごたえ長持ち、モヤシのおひたし

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モヤシで感動するなんて、人生で何度あるだろう。今日はすごいモヤシ料理の話をしたい。

板長がまかないでつくってくれたのはボウル一杯の、出汁にひたしたモヤシだった。まぁ正直、なんの変哲もないモヤシのおひたしに少しがっかりしたのも事実。それを察したのかどうかはわからないが、「ちょっと味見してみてよ」と促すものだから、口に放り込んだ。ほどよい塩加減にうっすらと胡麻油のコク。ピリッと主張する黒胡椒。出汁に浸っているにもかかわらずまったく水っぽくない、モヤシ然としたシャキシャキ食感。
「これ、すごい! どうやってつくるんですか?」

そう手の平を返すと、板長は嬉しそうに種明かしをしてくれた。
食感の秘密は、モヤシを炒めてから出汁につけるという調理法だった。茹でてからつくった場合、こうはならない。日がたつほどに水っぽく、食感が悪くなるのは経験済みだ。

もともとはある料亭の親父が考案した料理で、それを板長が真似して、いま私が真似しているわけである。板長の年齢を考えると……つまり相当に年季の入った料理ってわけだが、きっとあちこちに派生しつつも、いまだにひっそりと引き継がれている裏メニューってやつなんだろう。

そのまま食べてもうまいし、ラーメンの具としても最強。出汁につけておくだけで日持ちがするうえ、なにより食感が変わらない点はモヤシを知り尽くしたプロならではのすごい料理だというしかない。モヤシ1袋だとあっという間に食べきってしまうので、最近は2袋いっぺんに仕込む。それでも原価60円ほど。モヤシ優秀すぎて震える。

汗だくで帰宅したら、まずはキンキンに冷えたモヤシとビールで一息。これがすっかり猛暑の定番になっている。

歯ごたえ長持ち
モヤシのおひたし

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材料

モヤシ 1袋
出汁 300cc
薄口醤油 小さじ2
みりん 小さじ2
小さじ1/2〜1
胡椒 たっぷり
胡麻 適量

つくりかた

  1. 出汁、みりん、薄口醤油を沸騰させ、塩で味を決めていく。スープにモヤシを入れると水分がでて薄まるので、しょっぱいと感じるくらいが目安だ。味が決まったら容器に移して冷ましておく。
  2. モヤシは根を切って洗う。https://78.media.tumblr.com/f74d4876479cf62d40f4757beb7a7cad/tumblr_pc3m7xQwCZ1tvgyjgo1_1280.jpg
  3. フライパンを強火で熱して胡麻油でモヤシを炒める。短時間で一気に水分を蒸発させる。https://78.media.tumblr.com/fd0f1041266e2b2cefd0455bd6e6d952/tumblr_pc3m7xQwCZ1tvgyjgo2_1280.jpg
  4. 熱いうちにモヤシを②の調味液につけて胡椒をたっぷりかけて容器ごと氷水で冷やす。常温になったら冷蔵庫で保存。

豆板醤を入れてピリ辛もうまい。
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マルヨシ鮮魚店と壹岐幸二の皿

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宮古島ではいつも平良を拠点にしている。というのも、宮古島の繁華街・西里にほど近く、どれほど深酒しても歩いて帰ってこられるからだ。
ドミトリーと個室一室の小さな宿だが、こざっぱりとして風通しのいいその場所は、全国・世界各地から島移住者予備軍となった人々で賑わっている。
そんな宿だから、週末に部屋がとれなかったのも仕方がない。シギラにあるホテルへ移ることになった。

さて、問題は夕飯だ。西里からシギラまでは代行で3000円ほどかかる。
残りあと二日。毎日中心街へ出れば単純に6000円かかるわけだが、軽く一食分にはなる。最終日は西里で友人と会うことになっていたから、一日はシギラで済ませることになった。ところが友人にすすめられたリゾート内のイタリアンはすでに満席。さすがに梅雨明けシーズン真っ盛りの宮古島で前日の予約は無謀だった。となると、ホテルの室内で食べるほか選択肢がない。ワールドカップも終盤にさしかかっているから、それも悪くはないんだが。

夕陽を背に車を走らせた先は、地元の友人が通い詰めているというマルヨシ鮮魚店だ。店内に入ると、ちょうど青年が巨大な魚の頭からほほ肉を切り出しているところだった。左手には椅子並んでいて、診療所の待合室のようでもある。

「500円分の刺身をお願いします」
これがこの鮮魚店で頼む流儀だと教わっていた。
「はいよ〜」
いかした麦わらハットの親父が包丁を握る手をとめて振り返る。
ほどなくして持参していったクーラーボックスに刺身を詰める。白ワインも買った。総菜も買った。醤油も買った。シギラへとんぼ返りだ。

発泡スチロールのトレイにはいった500円分の刺身は、魚が4点、イカ、それになぜか貝が一切れだけという謎の盛り合わせだったが、とにかく豪快である。ただひとつ、白いトレイはあまりに色気がない。そうだ、いまここで土産をあけてしまおう!

壹岐幸二(いきこうじ)氏の皿は、前日に琉球 COLLECTION 叶で一目惚れしてしまった皿だ。いま使わなくていつ使う! そんな気分にさせる刺身だった。ていねいに梱包をはがし、さっと洗って刺身を移し替えた。

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我ながら上出来。500円が1500円くらいには化けたんじゃなかろうか。
今日のオススメはヤイトガツオ、関東ではスマガツオと呼ばれる鰹だ。口に入れた瞬間は鰹独特の鉄分のような香りがするんだが、その食感と後味に中トロのようなまろやかさが残る。

学名をEuthynnus affinisというが、これはギリシャ語で「eu(=good、良)+thynnos(=tuna、マグロ)+affinis(近似の、他種と関連ある)」となるらしい。近年はクロマグロの代替として研究が進められているというが、たしかに食べて納得、マグロの遠戚といわれても違和感がない。

たまにはこんな旅飯も悪くない。いや、最高だ。

マルヨシ鮮魚店


琉球 COLLECTION 叶

宮古そばの王道・菊栄食堂の癒しそば

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ここ十年ほど毎年のように通っている宮古島。なんで飽きもせずまた宮古島? と周りはいぶかしがる。自分でも不思議なくらいだが、あのゆるりとした風、身体に突き刺さる太陽光線、無色透明の海、夜な夜な浴びる泡盛がすっかり体に馴染んでしまったんだろう。
そして行くたびに新しい発見があるのも魅力のひとつだ。

宮古島もここにきて、よくも悪くも都市化が進んでいるという。観光客が増え、浅瀬の珊瑚は壊れていき、中国からは大型フェリーがのりつけ、以前はふらりと入れた飲食店も予約なしではどうにもならない。

とはいえ、変わらないこともある。たとえば菊栄食堂のそばである。
メニューには「そば」としかかいていない。ほかはカレーやチャンプルー、ちゃんぽんが並んでいるから、わざわざ「宮古そば」と書く必要性もないんだろう。どの料理も500〜600円、毎日でも通っても財布に優しい港の食堂だ。

見た目はネギだしかのっていない素っ気ないそばなんだが、麺の下には豚肉が二枚、カマボコが一枚入っている。この隠しスタイルこそ宮古そばのTHE王道、伝統的な姿なのだ地元の人は口をそろえる。
鰹出汁が効いたさっぱりスープに太めのストレート麺がよく絡む。ここのコーレーグースはかなりパンチがあるんだが、たっぷりとかけて汗を垂らしながら麺をすする。すすってもすすってもなかなか碗の底が見えない。控え目な見た目の割に、ボリュームはすごいのだ。これがまた、嬉しい変わらない事実である。

とい面に座る地元のお爺とタクシーの運転手はカレーを食べ、隣のテーブルでは定食を食べ終えた宮古女子がおしゃべりに花を咲かせている。なんとものんびりとした昼下がりだ。

菊栄食堂

梅雨が明けたら味噌の天地返し

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大寒を過ぎた3月、人生初の味噌を仕込んだ。
konpeito.hatenablog.jp

梅雨が明けると同時に、味噌は「天地返し」という作業をする。天地返しとは、味噌を空気に触れさせる作業で、味噌の発酵がすすみ風味が増すのだ。
これが宮古島へ旅立つ前の最後の仕事になる。今年は梅雨明けが早かったが大丈夫だろうか? 恐る恐る琺瑯容器の蓋を開けてみると……。

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部屋じゅうにぷーんと香りが立ちこめる。どうやら「味噌」っぽいものは出来ているようだ。

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味噌から液体が染み出してきている。サランラップをはがして一口舐めてみると、たしかに味噌の味がするではないか。初心者でも案外つくれるもんだなぁと思わず感心してしまった。
懸念していた白カビもほとんど生えていない。しっかり密閉できていたということだろう。気になるところだけヘラで取り除いた。

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天地返しというくらいだから、琺瑯の容器ごとゴッソリと味噌を別の容器に移し替え、改めて琺瑯容器に戻したかったが、適当な鍋がなかったのでボウルに味噌を移し、味噌を仕込んだときと同じように味噌を丸めて琺瑯容器に叩きつけ、隙間なく詰めていくことにした。なんて大雑把なんだろうと思いつつも、まぁここまできたら大丈夫だろうという根拠のない自信。というのも、ネットで調べても結局のところ正解はないように思えたからだ。なんせ家庭でつくる量なら、天地返しさえする必要がないともいう。
まぁ軽い気持ちで仕込んだ味噌だ。神経質になりすぎるのも楽しくないじゃないか。

容器に味噌が収まったら拳骨で空気を抜き、表面を滑らかにしてから落としラップをし、少量の塩を容器の縁にふってから重石をして元に戻した。つまり工程は味噌をつくるときと同じである。

納戸に戻し、さらに熟成を待つことにしよう。次のレポートは秋深まったころだな。

煮崩れないカボチャの煮物

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おふくろの味にカボチャの煮物は欠かせない。甘っ辛くて所々に煮崩れたカボチャを白飯にのっけてぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べていたあの頃は、まだ人の目など気にする歳じゃなかったんだろう。

カボチャの煮物に使うカボチャは国産でなければ美味しくない。なかでも栗カボチャは絶品だ。
外国産を炊くとどうにも水っぽくて、口の中でこっくりとほどける口当たりにならないのだ。
ところがカボチャはこのこっくりさ加減と反比例するようかのように崩れやすくなる。煮崩れたカボチャはうまいが、客に「どうぞ箸で思う存分潰してお食べください」と出すわけにもいかない。

カボチャの煮崩れを防ぐには「面取り」と「下ゆで」、そして最大のコツは、なるべく「煮ない」ことだ。

煮崩れないカボチャの煮物

つくりかた

1. カボチャを適当な大きさに切る。

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2. 皮をむく

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少しだけ皮を残すように皮をむくと仕上がりが美しいが、省略してもかまわない。

3. 面取りをする

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皮の周りの四辺を面取りする。

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4. 下ゆでする

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鍋にカボチャを皮を下にして並べ、ひたひたよりちょっと多いくらいの水を入れて火にかける。
一煮立ちしたら火を消し、蓋をしないまま放っておく。
竹串が入るくらいに柔らかくなったら水にさらし、種の周りの頭をとる
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5. 煮る

再び鍋にカボチャを並べ、調味液を合わせて火にかける。煮汁を切ってから食べることを考えて、少し濃いめの味付けにしている。

出汁 みりん 薄口醤油 砂糖
6(360cc) 0.5(30cc) 1(60cc) 小さじ2

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調味液が沸いたらアクをとり、火を消して、次は蓋を閉めて30分ほどおく。冷めていくうちに味がはいっていく。冷め切ったところで食べてみてまだ固かったら、もう一度調味液を温めて、沸騰寸前で切ってまた冷ませばいい。

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