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時速1kmの思考

青梗菜と椎茸の塩炒め

目覚めると、左顔面が鈍く痛む。どうしたことか。そっと触れてみても判然としない。寝ぼけ目でよろよろと洗面所へ向かい、電気をつけると、鏡のむこうにお岩さんが立っていた。左目が腫れ上がっているのだ。顔を近づけてよくよく観察すると、顔面の左側だけが歪に変型している。
お岩に叩き起こされた家人は大騒ぎし、近場の病院へ車を飛ばしてくれた。

一通り検査を受けて、診療1分。「虫刺されかなんかですかね?」という医師の見立てだ。
「ふぇ?」アホみたいな声をだしてしまった。よりによってなぜ大学病院にきてしまったのか。今頃「虫刺されのお岩さん」と噂されているのではないかと気がかりだが、春らしい熱海の陽気に後押しされ、処方された軟膏を握りしめ颯爽と帰宅するお岩さんだ。

朝っぱらのドタバタ劇でぐったり疲れてしまい、二度寝を決めようと部屋にむかったところ、白い壁に染みのようなものがついている。虫だ。
手が届かぬところだったので、家人をよび、蚊トリーヌで電撃してもらう。ティッシュで潰すと、赤い体液がどろりと出てきた。呆れるほど吸っている。医師は正しかった。さすが大学病院だ。
温泉と軟膏の効果か、午後には腫れが収まってきたが、次第にぽつぽつと蚊に刺された箇所のみが目立つようになる。左顔面だけで4カ所やられていた。文字通り、ボコボコにやられていた。


そういえば最近、八百屋がもってくる青梗菜がいいので、毎週欠かさず買っている。昼食のラーメンにのせる青物要員として優秀で、インスタントラーメンが店っぽくなると家人の受けがいい。
それにしても自分は青梗菜という野菜のことをあまり知らない。中華料理に使う野菜でしょ、くらいな知識だ。そもそも日本に入ってきたのは中国との国交が正常化した1972年以降だというから、比較的新しい野菜といえるのではないか。
医食同源を重んじる中国のことだ。きっと薬効があるのではないかとさらに調べを進めると、薬膳に詳しいサイトにいきあたった。それによると「けがによる腫れ物を消滅させる」というではないか。蚊に刺されも怪我みたいなもんだろう。
ということで、医者にもらった軟膏を放り投げて青梗菜を食べている。

青梗菜と椎茸の塩炒め

材料

青梗菜 2株 しばらく水にさらしてぱりっとさせる
椎茸 5枚 軸をとり、キッチンペーパーで傘を拭いて、半分に切る
ニンニク 1/2片 薄切り
調味液 ●を合わせておく
 ●水 60cc
 ●塩 小さじ1/2
 ●砂糖 小さじ1/2
 ●片栗粉 小さじ1/2

つくりかた

  1. 青梗菜を縦に8つ切りにし、根本を葉を二等分する。葉はザルに入れておく。ミニ青梗菜なら2つ割りで。
  2. 中華鍋に水500cc、塩4g、砂糖2g、油大さじ1を沸かす。
  3. 青梗菜の根本を茹でて柔らかくなったら、椎茸を加える。葉をいれたザルの上から流す。
  4. 中華鍋にピーナッツ油を大さじ1あたため、ニンニクを加えて香りがでたら、野菜をもどし、水分をとばすイメージでざっと炒める。
  5. 調味液を加えて数回煽ったら出来上がり。