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時速1kmの思考

厚揚げのゴーヤチャンプルー

「実は、ゴーヤチャンプルーは汁だくが好きなんだよね」
10年目にしてそう告白された。
なにかと味にこだわりがある家人は、毎食ごとに「今日の●●は~」と淀みない川のように批評するのが常だが、ゴーヤチャンプルーにおいてはなぜ10年も黙っていられたのか、つくづく謎である。

ゴーヤチャンプルーは、自分のなかでは炒めものに属している。各々の素材を活かしたいがために、これまでひとつづつ加熱具合を変えて、最後に高温でまとめて汁気はでないように邁進してきたが、そーゆーことじゃねぇということか。ゴーヤチャンプルは、炒め物というより炒め煮なのかもしれない。
konpeito.hatenablog.jp

石垣島の知り合いが、「チャンプルーには島豆腐よりも厚揚げが最上だ」と豪語していたのを思い出し、近ごろ懇意にしている相模屋の「焼いておいしい絹厚揚げ」を使ってゴーヤチャンプルーをつくってみた。厚揚げ自体には味がついていないので、出汁入れてさっと煮込む方式をとる。

下馬評どおり、厚揚げゴーヤチャンプルーはぶっとぶ代物だった。
煮込んでも崩れない。でもぷるんと柔らか。
普通の豆腐よりも汁気の吸い込みがよいのだろう。豚肉と鰹からにじみ出た旨味が厚揚げに集まって凝縮されたようで、もはや肉以上の輝きを放っている。
これまでは豆腐の四辺をすべて煎り焼いてから調理にとりかかっていたが、その時間も手間も省ける。いいことづくめではないか。

最近八百屋がもってくるゴーヤがいい。大きすぎず、一本なら2人でちょうどいい。苦みもしっかりあり、歯ごたえも上々なので、毎週2本は必ずカゴにいれている。
今夏は厚揚げゴーヤチャンプルーでなんとか乗り切っていきたい。

厚揚げのゴーヤチャンプルー


材料

ゴーヤ 1本 縦に二つ割りにして種をとり、2mmくらいの細切り
厚揚げ 1枚 相模屋「焼いておいしい絹あつあげ」使用。12等分くらいに切りそろえる
豚こま肉 100g 塩ひとつまみを揉み込んでおく
出汁 100cc ※出汁がない場合は直に鰹節を忍ばせている
薄口醤油 大さじ1~
2個 ほぐしておく

つくりかた

  1. 中華鍋を油ならしし、油を小さじ2ほど加える。ゴーヤに塩ひとつまみ加え、さっと(1分くらい)炒める。ゴーヤの色が鮮やかになればOK。歯ごたえは残したい。別皿に取り出しておく。
  2. 豚こま肉を炒める。
  3. 厚揚げと出汁を加え、煮立たせる。
  4. 汁を味見して、薄口醤油で調整。厚揚げに味をしみこませる。
  5. 汁が鍋底に残っているくらいでゴーヤをもどし、軽く鍋を煽って全体を馴染ませる。
  6. とき卵を回しかけ、一呼吸おいて縁が少し固まってきたところを狙い、かき混ぜ、すぐさま皿に盛る。