「包丁に椿油を塗って保管しておくと切れ味が長持ちしますよ」と教えてくれたのは仮住まいの最寄りスーパーに月一で現れる研ぎ師の兄さんだ。
ただ毎度それをするのか?と問われると、ズボラの民には厳しいものがある。
そこで注目したのが、研いだあとの包丁を包む兄さんお手製の包丁カバーである。素材は新聞紙。三徳や出刃、それぞれの形状にぴったりと合うよう折られていて、簡素だが機能美にあふれていた。
新聞紙には油分が含まれているので、しばらく使わない金物を保管しておくにはピッタリだ。
破れたらまた折ればいいので経済的だし、料理の師匠さんも「やっぱり包丁には新聞紙だよ」が口癖だった。
新しいシステムキッチンの包丁収納は横型だ。使い終わった包丁を乾かした後、新聞紙のカバーをつけて納めている。
では折ってみよう。
新聞紙でつくる包丁ケース
① 新聞紙の一面を下から上へ折る


②新聞紙の右上から3/2を折り、包丁の背(嶺)を手前にしておく


包丁の底辺(切場)を折目に沿わせる。
③ 包丁の嶺に合わせて右下を折り、一巻きする


④ 包丁の長さに合わせて左下を折り、一巻きする


新聞紙の底辺を嶺にぴったり合わせる。
⑤ 左上を右に小さく折りたたみ、包丁を最後まで巻く


美しく折るポイント
工程③で巻く際に包丁の柄が邪魔になるので、机のへりなどを利用すると巻きやすい。


ちなみに細い包丁の場合は、二分の一の紙面でも十分だ。


鋼の包丁は少しでも水気が残っていると錆が出るが、この包丁ケースにしまってからは調子がいいようだ。