グリーンピースはたいてい翡翠煮にしてしまうけれど、せっかくたくさんもらったんだから試してみよう。緊急事態宣言は延長され、時間とグリーンピースだけはたっぷりあるじゃないか。今回は油で煮る。つまり、スペイン名物アヒージョだ。
ガーリックオイルで具材を煮るという、超シンプルな料理だけに、塩の塩梅が決めてとなる。
ちょうどツブ貝も出回ってきたから、ここは季節の出合いモノ。以前ツブ貝のうま煮を紹介したときは殻ごと蒸したが、今回はさばいて生のままオイルに入れて、さっと火が通る頃を見計らう。
アヒージョをうまくする簡単なコツ
具材に下味をつけておく
油に塩をそのまま入れることはオススメしない。というのも、油と塩は溶けないから、味見をしてもピンとこず、ついつい塩を足してしまい塩分過多アヒージョになってしまうことがある。
食材にあらかじめしっかりめの下味をつけておけば、オイルに塩を加えなくても十分うまいアヒージョになる。
定番のエビのアヒージョなんかは、2%くらいの塩水にしばらくつけておくとまんべんなく塩味がつく。味見してみて塩味が足りなければ、仕上がり直前に塩を追加すればいいことだ。
水気はきっちりふきとる
具材の水分と油が分離してしまって、しまりのない味になってしまう。
ツブ貝のさばきかた
ツブ貝のさばき方は、札幌保健所の「テトラミン(ツブ貝)による食中毒」「唾液腺の除去方法(PDF)」がとてもわかりやすいので、ご参考までに。
油で煮た生のグリーンピースはもっちりとした食感になり、甘味が増す。ポイントは2つ。
生のグリーンピースに軽く塩を揉み込んでおくこと、そしてグリーンピースがオイルから出るとシワが寄ってしまうので、なるべくオイルに漬けっぱなしにしておくことだ。
ツブ貝とグリーンピースのアヒージョ
材料
灯台ツブ貝 | 1パック(15個くらい) | |
グリーンピース | ひとつかみ | 鞘から取り出しておく |
ニンニク | 1片 | 包丁で叩きつぶしてみじん切りに |
乾燥唐辛子 | 1個 | 種をとって千切る |
オリーブオイル+ひまわり油 | 適量 | 具材が入る分を見込んで、器の高さの半分くらいまで注ぐ |
塩 | 少々 | |
酒 | 少々 |
カスエラ(土鍋)は、直径15cmを使用。
つくりかた
- ツブ貝の殻を程々の力加減でトンカチで割り、身を取り出したら、内臓と唾液腺を取り除く。うろはお好みで。
- ツブ貝の身をひとつかみの塩で揉み込み、ぬめりを取り除いて洗うを数回、くり返す。
- 水気をしっかりとったら、湿らせるくらいの日本酒をひとたらしして、塩を少々揉み込む。
- グリーンピースに塩ふたつまみほど加えて軽く揉み込んでおく。
- 土鍋に同量のオリーブオイルとヒマワリ油、ニンニク、唐辛子を入れて弱火にかける。
- グリーンピースを洗って水気をふきとる。
- ニンニクの香りがたってきたら、グリーンピースを加えて2分くらい煮る。
- グリーンピースが好みの固さになったら、ツブ貝を加えて、スプーンでかき混ぜながらさっと火を通す。ツブ貝が白っぽくなったら出来上がり(火の通しすぎは厳禁だ)。味見してもし塩気が足りなかったら、ひとふりしてほしい。