mogu mogu MOGGY

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時速1kmの思考

エイヒレはフカヒレになれるのか? 中華風カスベのスープ

カスベを見るたびに、いつかフカヒレに昇格させてあげたいなと思っていた。 カスベとはつまり、エイヒレのことだが、同じヒレにもかかわらず、その価格は月とすっぽん、雲泥の差だ。北海道ではメジャーな食べ物で、紋別で世話になった知人の奥さんは、骨まで…

ブッラータチーズ、トマト、紫蘇のサラダ

熱海は梅雨のまっただ中。すっきり晴れない日が続く。 坂の街・熱海では、日々の買い出しにそれなりの体力がいる。買い物カゴを背負い、なまりきった身体に鞭打って坂を上ったり下ったりしている。雨がふればなおのこと、体力が削られる。車がなければ、ちょ…

料理虎の巻 『割烹の宝庫』より

筍を湯がくときは糠と唐辛子を入れる。 ワラビの灰汁をとるには灰の上澄み液を使う。 干し椎茸をもどすときは少量の砂糖を加える。料理にまつわる、こうしたちょっとした技を知るのは面白い。脈々と受け継がれた先人たちの知恵。 古くから職人のあいだで継承…

青年とギュベチ

イスタンブールで出会った青年は、もくもくと炭火で魚を焼いていた。線が細く、まつげが長い色白で、顔つきも幼い。青いオーニングテントが目印の小さなレストランは家族経営で、父親に従い彼もよく仕事をこなしている。テーブルに食事が並び、彼も一息つい…

赤備えの花咲蟹飯

かに飯なのかヤドカリ飯なのか、いまだに謎店頭では異彩を放っていたんだが、連れ帰ったらややキモいなという印象だったハナサキガニ。GW中に花咲蟹飯と洒落こもうという目論みだった。ハナサキガニの概要を所々からかいつまむとこうある。 ・旬は夏(7~9月…

熱海製麺で食す、相模湾印の濃厚魚介ラーメン

伊豆山の魚屋・魚久で熱海製麺の生ラーメンをみつけた刹那、貯金を全額ひきおろす時がきたと確信した。 konpeito.hatenablog.jp冷凍貯金しておいたのは、チダイが7尾に、ホウボウが1尾のアラをこんがり焼いたものだ。熱海では金目鯛ラーメンが名物なので、チ…

蜜柑の花と鯵三昧

週に一度は、新聞やペットボトルといったリサイクル系のゴミを捨てに、湯河原のスーパーを訪れることにしている。ゴミを捨てるだけでポイントが溜まるというシステムが、自称ポイント乞食である家人のガッツに火をつけてしまったのだ。通常運転なので諦めつ…

不本意なマン腸のトリッパ

マン腸のトリッパマンボウの腸に再会したら、試してみたい料理があった。 トリッパだ。ハチノスをトマトベースで煮込んだこのイタリア料理は、時間がかかるものの簡単で酒にも合うゆえ気に入りの惣菜のひとつだが、ハチノスを手に入れるのが一番の難関であっ…

ジューシーな干物に豆腐とキノコのあんかけスープ

エボダイの干物@伊豆山・魚久珍しく家人は出勤したので、夜は独り飯だ。こんな日は早風呂で汗をかき、景気よく缶ビールをあけ、腹が減る頃合いに台所に立てばいい。むろんできる限りの手抜きは忘れてはならない。麦酒片手に冷蔵庫を物色。奥に白いビニール袋…

飲める刺身、「快力」

快力騒々しいカエルの合唱で目が覚めた。まだ5時前だ。猫が窓の外をじっとり眺めているので覗いてみたら、小鳥とは言えぬ、じゃあ中鳥か、くらいのサイズが数羽、喋りまくっていた。とにかくやかましい。 「茶色・鳥・うるさい」で検索してみると、正体はす…

初夏の薬味蕎麦

薬味蕎麦「椿の新芽を毛虫が食べにくるんですよ」 そう隣人が教えてくれた。我が家にも椿の木が4本、植わっている。移住するまでに時間がかかったから、すっかり巨大化しており、窓から見えるはずの初島をすっぽり隠してしまっている。毛虫も山ほどいるに違…

マン腸のペペロンチーノ

マンボウのペペロンチーノ未知との遭遇。熱海に移住してからは目を皿のようにして商店の棚をチェックしている。 目新しい食材に出会うのは楽しいものだ。「地物」シールが貼ってある魚と出会ったときのあの胸のときめき。時間も忘れて観察するのが移住後の新…

アルミパンで魚の皮をキレイにパリパリに焼く方法

キンキのアクアパッツァアルミパンでアクアパッツァをつくると、魚の皮がはがれてしまい見た目がボロボロになって困るという記事を書いたことがある。 konpeito.hatenablog.jp当時はその解決策を4つほど提案していたが、このほどもっと完璧なやり方を見つけ…

菊芋の浅漬け

「菊芋は生でイケルよ」と農家のお墨付きをもらってから、浅漬けにどっぷりはまっている。 特に家人は「火を通すより断然うまい」といたく気に入っている様子だ。なんといってもこの歯触りが唯一無二。他の野菜とは一線を画す存在だ。 konpeito.hatenablog.j…

温泉×MYTREXのシャワーヘッド

本ブログは食に関する投稿をメインだが、リフォーム・熱海への移住に伴い生活が一変したので、備忘録として残しておきたい暮らしのことも細々と書いていきたいと思う。 先日、入浴システムを銭湯スタイルに変えたという話をした折、「浴室はリフォームを行わ…

入浴システムは銭湯スタイルで

本ブログは食に関する投稿をメインだが、リフォーム・熱海への移住に伴い生活が一変したので、備忘録として残しておきたい暮らしのことも細々と書いていきたいと思う。 熱海といえば温泉。 そして我が家の風呂は、温泉だ。黄色くて、しょっぱい。家を購入し…

アラを干物化して冷凍貯金にする

ち鯛532円@小田原明日の土曜日、友人が来熱する。隅から隅まで、掃除などせねばならない。庭の手入れもせねばなるまい。飯もつくらねばならない。酒も調達せねばならない。 にもかかわらず、なぜ魚を買ってしまったのだろう。 こんな時に限って、魚が安いの…

ワサビの辛みは砂糖で引き出せ

ワサビの茎@伊豆村の駅週に一度は函南のスーパーをパトロールしている。 伊豆・村の駅は地物の新鮮な野菜と沼津漁港から直で仕入れた魚が並んでおり、ディズニーさながらのワンダーランドである。静岡ならではと思うのは、ワサビコーナーが常設されている点…

クロアチア風アンコウのスープ【熱海バージョン】

熱海の老舗、村越魚店で求めたアンコウ500円。店主いわく、最近とれなくなってきているそうだ。 無茶苦茶キレイな白い身で、肝もたっぷり。どう調理したってうまそうだが、悩んだ末に、本日はクロアチア風のスープ仕立てに。目指せ熱海名物!つくりかたは以…

ごほうび飯はタケノコの姫皮ごはん

朝食、昼食を取り損ねた某日。買い出しついでになにか腹にいれようと、スーパーへ向かう坂をくだっていた。時刻は4時近い。熱海のほとんどの飲食店は準備中で、選択肢は限られる。 このままでは行き倒れてしまうと、通りむこうのカフェに賭けた。店頭の看板…

“村神様”に捧げる、かき揚げ蕎麦 ~かき揚げのコツは一家離散にあり~

これほど野球に夢中になったのはいつぶりだろう。 侍JAPANは快調に駒を進めていたものの、気がかりだったのは日本の三冠王・村上選手のことだった。 絶不調のど真ん中。顔つきはどんどん暗くなっていくなか、絞り出すような笑顔がまた見ていて辛い。「日本の…

フライド里芋バカうまじゃん!

堀り立てのサトイモをたくさんもらった。 泥付きで、下半身がでっぷりとふくらみ、いかにもさっきまで土に居りました、という顔をしている。これだけ立派なものはそうはお目にかかれない。都内のスーパーではたいてい4つに一つは腐っているのが常だった。泥…

カレー粉でつくるカレーうどん

カレーライスとカレーうどん。あなたはどちらが好きですか? と問われれば、自分は断然カレーうどん派である。 かねてよりカレーうどんの立ち位置には疑問を抱いていた。我が家でのカレーうどんとは、カレーライスの翌日、もしくは翌々日にありつける、残り物…

親子丼の隠し味

熱海に移住して3週間。梅が真っ盛りの二月初旬に料理のお師匠さんが来熱した。実に2年ぶりの再会だったので話は尽きない。 一昨年の冬は都内の老舗河豚屋で一日中フグを捌いていたと聞いていたが、その後は知り合いの紹介で築地の飲食店に勤めていた。そこで…

新聞紙で包丁を収納する小技

「包丁に椿油を塗って保管しておくと切れ味が長持ちしますよ」と教えてくれたのは仮住まいの最寄りスーパーに月一で現れる研ぎ師の兄さんだ。ただ毎度それをするのか?と問われると、ズボラの民には厳しいものがある。そこで注目したのが、研いだあとの包丁…

クレヨン王国に移住しました!

コロナで在宅勤務になり、仕事部屋が必要になって品川を引き払ったのが2019年師走。横浜に腰を落ち着け、背水の陣での家探しが始まった。 当初は湘南や三浦が射程圏内だったが、世は地方移住と大河・鎌倉殿のブーム真っ只中。折り合いつかぬままどんどん南下…

ソーメン神7

素麺といえば「揖保の糸」の一択。 というのも、母の故郷は兵庫県。親戚が贈ってくれた夏の中元といえば、もれなく素麺かカルピス、ときどきゴーフルだった。トップ当選はカルピスだ。 カルピスが嫌いな子供が昭和にいただろうか。そもそもジュース類をあま…

真竹(マダケ)のグリーンカレー

梅雨入り。 新居のリフォーム状況を視察した帰りに立ち寄った湯河原のJAで目に止まったのは、真竹(マダケ)だ。 「もうそろそろ時期も終わりかねぇ」と呟く地元のおばちゃんは一本ずつ手に取って切り口のチェックに余念がない。 筍ラストスパート到来である…

かくや和え風浅漬け

古漬けになってしまったぬか漬けを、細かく切って醤油で味付けした「かくや和え」という食べ物がある。江戸時代の料理人・岩下覚弥が徳川家康に献上したとか、たくあん漬けの考案者、沢庵和尚の弟子・覚也がつくった(三代・家光が食べたそう)とか、高野山…

見切り野菜のスープ

食材の買い出し前に古本屋を散歩するのが最近唯一の運動だ。 つま先立ちで腕と首を伸ばして上段の棚を眺め、中段は足を肩の位置まで開き腰を捻る。下段ともなればなかばスクワットの状態まで腰を下ろすから、長居すればするほどじわじわと効いているはずだ。…