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時速1kmの思考

セロリの出汁漬け

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魚屋の女主人おすすめの箸休めはセロリの出汁漬け

今年最後の移動八百屋。
見事な葉ぶりのセロリが1株350円だが、先週も買ったので悩ましい。いかんせん量が多すぎるのだ。

八百屋に集まる顔ぶれはほとんど変わらないから、この半年で顔見知りも増えた。魚屋の奥さんもそのひとりだ。
「セロリの出汁漬けが美味しいのよね」
誰に言うともなく彼女がつぶやくものだから、作りかたを詳しく問いただすことにした。
目線をやや斜めにあげて、記憶をたどる。
「まずね、セロリの筋を取るでしょ。斜めに薄切りにして、それからさっと湯がくの。そうするとね、セロリの色がぱぁっと変わるのよ。そしたら出汁に浸けるの。出汁は冷やしておいてね。私はね、酢をちょこっといれるの。さっぱりして箸休めにいいのよ」

ポイントは酢か。うまそうだ。やはりセロリ買っとくか・・・・・・2人してセロリを見つめること数秒。
「ねぇ、半分こしない?」と提案され、ちょい食い気味に「はい」と即答。交渉は成立だ。
セロリの根本を手づかみで豪快に真っ二つにしてくれた。

そういえば、ドラマ「きのう何食べた」で、主人公のシロさんがスーパーでスイカをひと玉買うか悩んでいたところに、「半分こしない?」と声をかけてきたのが近所に住むベテラン主婦、佳代子だった。これをきっかけに2人は急接近し、レシピを教え合う友人となる。

まさにいま、自分に身にもドラマと同じようなことが起きている。
来年は大物野菜にも積極的に手が出せる予感。

翌日、さっそく教えどおりにつくってみた。調味液の基本はお馴染み「モヤシのおひたし」「青唐エリンギ」を主軸に、酢を加える。

湯通ししたセロリの水分が多少が入るから、数時間おいたのち味見をし、薄口醤油で調整してほしい。酢はほんのり爽やかに。水キムチのスープのように飲めるくらいの塩梅だ。

「これいくらでも喰えるな」
箸休めどころかメインのごとくむさぼり喰う家人。半株などあっという間になくなりそうで、ちょっと怖い。

セロリのおひたし

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セロリの箸休め

材料

セロリ 1/2株 筋をとって斜めに切る
唐辛子 1本 種をとって半分に切る
出汁 360cc 昆布とカツオの合わせだし
 薄口醤油 大さじ1
 みりん 大さじ1
 塩 小さじ1/2〜1
穀物 大さじ1

つくりかた

  1. 出汁に薄口、みりん、塩、赤唐辛子を加えてさっと沸かす。
  2. 火を止めたら酢を加え、常温に冷ましたのち、冷蔵庫で冷やしておく。
  3. たっぷり湯を沸かし、セロリをさっと湯通しする(体感的には4秒くらい)。ザルにとってしっかり水を切り、すぐさま冷たい出汁に浸す。出汁は余熱で温まらないよう、冷たい水をはったボウルを二重にしている。
  4. サランラップで落としぶたをし、冷蔵庫に数時間おいて馴染んだら出来上がり。



セロリの葉はかき揚げにすると無限に食べられます。
konpeito.hatenablog.jp