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時速1kmの思考

テキトーがうまいイカゲソの天ぷら


真鶴産のイカのゲソが三杯で500円。ちなみにホールでは一杯680円だ。黒光りして色艶よし。これならゲソもうまかろう。

手持ちの『[図解]さかな料理指南』にあるイカゲソの天ぷらをつくろう。
ゲソの天ぷらといっても足をそのまま揚げるのではなく、ミンチにしてから揚げるので、薩摩揚げに近い食べ物といっていい。

著者の本山健司はイラストレーターだが、野宿・たき火の達人として名を馳せており、本書では野外での即興さかな料理を緻密なスケッチで紹介している。眺めているだけで空き腹を刺激すること請け合い。北海道出身だから、魚の食い方には知恵もこだわりもあるのだろう。

さかな料理は、簡単、手軽が、美味しいの秘訣。難しくかまえず、まずはやってみるべし。

この一文を胸に刻んでおけば、魚料理はもっと自由で愉快なものになるだろう。「イカ●●グラム、塩小さじ●」などくそ食らえだ。うまく捌けなかったら汁にでもしてしまえ。

彼のつくりかたはこうだ。

  1. イカの頭、足、耳を包丁でたたいて、あらいミンチ状にする。
  2. みじん切りの玉ねぎ、小麦粉、卵を混ぜ合わせる。
  3. 天ぷら油で揚げる。

『[図解]さかな料理指南』99頁より

実に無駄のない、美しいレシピだ。野外で喰う場合は調味料が限られるだろうから、彼の所作をもとにいまは自由にやっている。
ゲソを刻んで、卵白でふわふわにしてから、片栗粉塗した玉ねぎさっくり混ぜ、揚げたら熱々を天つゆにドボンとくぐらして食べる。じゅわっと口の中に甘く熱い汁がほとばしる。火傷には注意してほしい。テキトーなのになんでこんない旨いんだ。テキトーで旨いんだよ。いや、テキトーだから旨いのか? もうわけがわからない。

万が一余ったら、うどんやおでんの具にしてもいい。氏は出汁で天ぷらがぐずぐずに溶けるまで煮て、飯にぶっかけるのがお好きなようだ。冷え切った朝にこれをかきこめば、一日ご機嫌になれそうだ。

イカゲソの天ぷら


材料

イカのゲソ 3尾分 細かく切って叩く 
少々
卵白  一個分
少々
タマネギ 1/2個 粗みじん
片栗粉 適量
小麦粉 少々
天つゆ 好きなだけ 出汁:薄口醤油:みりんを4:1:1の割合でさっと沸かす

つくりかた

  1. ゲソを細かく切り、軽く叩いておく。あまり神経質にならずとも問題なし。
  2. タマネギに片栗粉をうっすらまぶす。
  3. げそにタマネギを加えて軽く混ぜる。種がゆるければ小麦粉で調整。冷蔵庫で休ませる。
  4. 大きめのスプーンで俵型にし、160度でじっくり揚げる。タマネギが生なので、ゆっくり揚げるのがコツだ。
  5. 天つゆを沸かして熱々をほおばる。



エンペラも天ぷらにしてもよかったが、今回はさっと湯がいてトマト、クレソン、マコーミックのフレンチドレッシングで和えた。

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