
自家製タバスコが残り少なくなってきたので、メキシカンに勤しむ夏となっている。
前回に引き続き、孤独のグルメSeason7 第3話、「東京都港区南麻布のサルシータ (SALSITA)」で登場した、ケソ・フンディード(Queso Fundido)をつくっていく。
ケソ・フンディードは溶けたチーズを意味する料理で、しばしば「メキシコ版チーズフォンデュ」と形容される。具はなんでもよくて、チョリソーが入ればチョリソーのケソ・フンディードだし、キノコが入ればキノコのケソ・フンディードだ。
以前、品川のメキシカンレストラン、エル・カリエンテ(el caliente)で食べたケソ・フンディードは、チョリソーとたくさんの野菜やキノコが熱い石鍋で供され、客の目の前で溶岩のごときチーズを流しこみ、よくよくかき混ぜていただくスタイルだった。友人らは「ビビンバみたい」と熱い視線で見守っていた。たしかに、この様式だとビビンバのほうが的を射ている。



では、サルシータのケソ・フンディードを見てみよう。


カスエラで提供されるケソ・フンディードは、仕上げにオーブンで焼いているのではと推察する。チョリソーをたっぷりのせた、潔いケソ・フンディードだ。
この料理のいいところは、大きな皿で出せばメインを張れるし、小さな皿であれば前菜にもなるところだ。具を野菜だけにすれば、ベジタリアン料理にもなる。とにかく熱々のチーズさえあれば、間違いない奴って堂々たるオーラを醸し出している。
おぉ、食べる前からうまさ当選確実
いいね、いいね~。うん。うん。
もう期待どおり
ということで、今回はまずチョリソーをつくり、後日ケソ・フンディードに仕上げていく二段階構成で進めていく。チョリソーは市販のものでかまわないし、なんならシャウエッセンでもじゅうぶん旨いので、読み飛ばしてもらってかまわない。
ちなみに、ケソ・フンディードという料理はチーズを大量に使う、かなりヘビーな料理である。なので、チーズを少なめにして胃の負担を軽くした初老バージョンも紹介しておこう。
もちろん、トルティーヤに巻いてわしわし食べていただきたい!
konpeito.hatenablog.jp
メキシカン・チョリソー
材料
豚ひき肉 | 500g | |
塩 | 小さじ2 | 肉の重量の2% |
●生姜 | 1片 | |
●タマネギ(中) | 1/8個 | ミキサーがまわるくらいにカットしておく |
●にんにく | 2片 | |
●オレガノ | 小さじ1 | |
●パプリカパウダー | 小さじ1 | |
●クミン | 小さじ1/2 | |
●粗挽き唐辛子(Option) | 小さじ2/1 | |
●こしょう | 少々 | |
●赤ワインビネガー | 60cc |
つくりかた

- ●の材料、塩小さじ1をミキサーにかけてペーストにする。
- 豚ひき肉に小さじ1を加え、粘るまでよく混ぜる。
- ①の唐辛子ペーストを豚肉に加え、よく混ぜる。
- ラップを広げ、棒状に成形した肉をのせる。ラップで肉を包み、両端をキャンディ状にとじる。
- 一晩冷蔵庫で寝かせる。



チョリソーのケソ・フンディード

材料

チーズの分量はお好みなので、厳密にならずとも問題ない。使う容器や人数に合わせて調整してほしい。チーズがとければそれでいいのだ。
ピザ用チーズ(モッツァレラ使用) | 200g | |
白ワイン | 大さじ3 | |
チョリソー | 3本 |
つくりかた
チーズを溶かす



- 耐熱土鍋にワインをいれ、沸騰させる。
- チーズを加えたら弱火にし、時々かきまぜながら溶かしていく。
- 同時並行で、チョリソーを炒める。
チョリソーを炒める



- フライパンでチョリソーを炒める。棒状のまま焼いてもいいし、ちぎりながら炒めてもいい。
- 汁っぽくならないようしっかり焼けたら、チーズと合わせる。

自分が不在のときに、家人自らケソ・フンディードをつくり、お一人様タコスパーティを開催したそうだ。その工程をきいてみると、土鍋でチョリソーを焼き、そこにチーズをいれて溶かしたそうだ。まったく問題なく、「簡単でうまかった」と報告を受けたことを最後に添えておく。それにしても、一人で3本ものチョリソーをたいらげたというから、井之頭五郎のお株を奪う強靱な胃袋である。