
手に余る野菜TOP5に食い込む野菜といえば・・・・・・自分の場合は蕗(フキ)だ。
かつて逗子の一軒家で暮らしていた同僚は、山でとってきたフキを庭に放置したところ、あれよあれよという間に増殖し、庭中がフキだらけになってしまった。本人もせっせと料理しているが、いかんせん老母との二人暮らしだったので、消費しきれなかったんだろう。訪ねるたびに、大量のフキをもたされた。
去年は、友人が山でとったというフキを、「食べきれない!」と義母が横流ししてくれた。正直、うちでも食べきれない圧倒的物量だったが、茹でて皮をむく作業はそれなりに楽しく、一日潰せた。
だが、やはり食べきれなかった。作業は苦ではないが、さほど好物というわけではないのだ。家人においては、ボーイスカウトでさんざん野草を食べてきたトラウマからか、フキを見るとあからさまに顔をしかめる。佃煮など渋めのフキには手をつけない。せっせと食べるにも限界があり、やはりフキは小鉢にちょこっと盛ってあるのが、美味しいと感じられる風情なんだと思う。
どういうわけか、今年は誰からもフキをもらうことがなかった。そんな折、八百屋がもってきた愛知のフキにうっかり飛びついてしまった。口寂しいというわけでなく、手が寂しかったんだろうか。
いつも通り、下ゆでをして、冷蔵庫で保管する。
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お浸しにでもするかと出汁をとったところ、ちょっと待てよと内なる声が響く。ナムルにしてはどうだろうか。胡麻油で和えれば、強い香りをもつもの同士、うまく折り合いがつくかもしれない。
フキを3センチくらいに切り揃え、塩、薄口醤油をひとたらし、胡麻油で和える。ナムルであればニンニクを使うところだが、ここはフキの清涼感に合わせて生姜の千切りを忍ばせる。



その日の食卓は、フキのナムル、茹でキャベツのナムル、セリのナムルを並べた。おそらくキャベツが売り切れるだろうと予想していたが・・・・・・。
「このフキならいくらでも食べられる」と家人がフキをモリモリと食べている。サラダ感覚のしゃっきりした歯触りと薄味が功を奏したのか、完売御礼となった。世の中には無限ピーマンとか無限ニンジンとか、「無限」とつく惣菜が溢れているが、無限フキと命名してもよいだろうか?
そんなこんなで、追加のフキを八百屋に注文したところである。