
「これ、旨いって評判なんだよ」と八百屋が太鼓判を押す空豆。日記を捲れば、今年も例外なく、季節が巡ってきたようだ。
早速ゆでて、熱々を口の中に放り込む。芋のような、栗のようなほっくり具合で、思わずもう一粒に手が出そうになるが、ぐっとこらえる。夕食の〆は空豆をたっぷりいれたパスタと決めていた。
ところで、空豆を茹でるとアントシアニンという成分が流れだして茹で汁が赤くなるが、自分の場合は気にせずその湯がき汁でパスタをゆがいている。パスタが淡いピンクに染まって、これがまた五月の相模湾の夕暮れを想起させ、美しいと思うのだ。
バターやベーコン、ニンニクなどコクのでる食材を加えるのも好きだが、今回は、前菜にたっぷり生ハムと魚のフライを食べてしまったので、純な空豆の香りを楽しめるよう、材料は極力シンプルにした。
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