
コンビニで売っている「たんぱく質がと摂れる」シリーズのサンドイッチは天下の名品だとおもう。特にチリ味が我が家の御用達で、あまりに家人が褒め称えるもんだから、自作してみることになった。
ベンチマークは大手二社。
どちらもしっかり濃い味のチリソースが効いていて、鶏肉や茹で卵との相性も抜群だ。
パンに挟まる具材のうち、鶏肉や茹で卵は共通しているので、本題はチリソースである。いったい何が入っているのか。成分表を見比べてみよう。
セブンとファミマのチリソース、なにが違う?
商品名 | たんぱく質が摂れる チキン&チリ (セブンイレブン) |
たんぱく質が摂れる! サラダチキンロール チリソース風 (ファミリーマート) |
説明 | ローストチキンと半熟ゆで玉子、チリソイミートを組み合わせた食べ応えのあるロールパンです。 | たんぱく質24.9gが摂れるサラダチキンロール。チリソース風にトマトピューレ、コンソメ、ワインを加えて美味しさアップ。 |
原材料 | 【チリソイミート】トマト加工品、玉ねぎ、ケチャップ、おから、大豆たんぱく加工品、粒状大豆たんぱく、植物油脂、醤油、大豆粉、酢、ピーマンピューレ、香辛料加工品、唐辛子、クミン | 【チリソース】大豆加工品、ケチャップ、ウスターソース、あらごしトマト、鶏肉、玉ネギ、大豆たんぱく、チリパウダー、植物油、カレー粉、ニンニク |
二つのチリソースの大きな違いは、鶏肉の有無。
共通点は、大豆を使っていることだ。
つまり、セブンのチリソースは大豆ミートだったのか。あえて「チリソイミート」と名付けている理由がわかった。ファミマのチリソースはチリコンカン寄りといっていい。
我が家はベジタリアンではないので、鶏肉は使うことにしよう。大豆やおからはわざわざ買ってくるのもなんなので、今回はマスルダール(挽き割りのレンズ豆)を使うことにする。火の通りも早いし、なにかと使い勝手がいい。
たんぱく質がとれるチリビーンズミート

材料
マスルダール(挽き割りレンズ豆) | 50g | さっと洗っておく |
鶏ひき肉 | 150g | |
タマネギ | 1/4個 | ごくみじん切り |
ピーマン | 1個 | ごくみじん切り |
白ワイン | 大さじ2 | |
トマト大 | 1/2個 | みじん切り。トマトペーストでもOK |
スパイス | クミン、パプリカ、粉唐辛子を各1/2 | なければカレー粉でもよし。ただし入れすぎるとカレー味になるので控えめに |
ソース | 小さじ2 | |
ケチャップ | 小さじ1 | |
塩・胡椒 | 少々 | |
自家製タバスコ | お好みで辛さを調整 |
つくりかた
- マスルダールを豆の2倍ほどの水をいれて、指先で潰れるほど柔らかくなるまで茹でる。
- 別の鍋に油を熱し、玉ネギとピーマンを炒める。
- 鶏ひき肉をほぐしながら炒める。ひき肉がパチパチははぜるくらいしっかりと炒まれば、白ワインを加えてアルコールを飛ばす。
- トマトを加え、つぶすようにして炒める。
- 茹でたマスルダールとスパイス、ソースとケチャップを加えて、水分を飛ばすように炒める。
- 塩・胡椒で濃いめに味を調え、最後にタバスコで辛味を調整。
できあがりはポッテリしたソースだ。いつでも使えるように、ラップで小分けして冷凍している。
次に具をいってみよう。
巷では鶏ハムとかサラダチキンとか呼ばれているようなものをつくる。我が家のやり方を簡単に説明する。
鶏ハム(茹で鳥)のつくりかた
- 鶏胸肉をブライン液(水100cc、塩と砂糖を各小さじ1)につけて、一晩おく。ビニール袋に密閉するといい。
- 保温力が高い鍋に、1リットルの湯に塩小さじ2、胡椒(ホール)10粒、生姜の切れ端、ネギの青いところを加え沸騰させたところに、さっと洗った胸肉を皮のほうから静かにいれる。湯温がさがるので、弱火で再沸騰する直前まで沸かし、火をきって蓋をしたら、20~30分余熱で火を通す。
- 鶏肉の分厚いところに箸を刺してみて、透明の液がでてくれば火が通った合図。
茹で鳥は、夏場たいへん腐りやすいので、鍋ごとの保存はやめたほうがいい。鶏肉を保存容器にいれたら、湯がき汁を鍋ごと急冷し、冷めた鶏肉といっしょに保存している。
お次は茹で卵。
茹で卵のつくりかた
- 茹で卵は冷蔵庫から出したら、尻のほうに針で穴をあける。
- 沸騰した湯に塩を少々いれ、卵を静かに落とし、中火で7分半茹でる。
- 水で急冷したら殻をむいて、縦半分、横半分に包丁をいれる。
【完成】たんぱく質が摂れるチキン&チリビーンズサンド

満を持して、たんぱく質がとれるサンドイッチを構築していく。
本家ではほんのり甘くやわらかいロールパンを使用しているが、今回は伊藤パンのソフトフランスを使った。ちなみにたんぱく質の含有量は4.6g。
- ソフトフランスの切れ目を開き、軽くトーストして温める。
- 下になるほうのパンに、マヨネーズをたっぷり塗る。
- 茹で卵の断面に軽く塩をし、断面がみえるようにパンに並べる。(マヨネーズでうまく固定できるはず。)
- チリビーンズソースを隙間にたっぷり塗る。
- スライスした茹で鳥をたっぷりのせる。好みで胡椒をふりかける。
どーだ!見た目はソレっぽいじゃないの。

家人は先週末、草野球に勤しんだばかりである。わざわざ熱海から上野まで車を運転して野球。そのうえこの酷暑のなか野球。暑さでネジがゆるんでいるんだろうか。まぁいい。そろそろ筋肉たちが悲鳴をあげるころだろう。そう、我々はもう、二日後に筋肉痛がやってくる年頃なのだ。
家人よ、いざ、勝負。
「うーん、本家の味を忘れちゃったよ」
え・・・・・・そうなの? またコンビニで買ってこなきゃじゃないか。まったく困った奴だよ。たんぱく質の具合はどうなのよ?
「すんごく摂れた」
ということで、本来の目的は達成できた、ということにしておこう。そうしよう。
ちなみに、このチリビーンズは普通のサンドイッチにしてもたいへん美味しくいただくことができました。
