グアムの祝い事にかかせないのが、レッドライスだ。村の祭、フィエスタでは、豚の丸焼きやルンピアなど数え切れないほどの郷土料理を、山盛りのレッドライスとともに食べる。日本の赤飯みたいな象徴的存在だ。
初めて食べたのは十数年前、あれは忘れられない。まだうぶだった私は、ケチャップの味がしない赤い飯に、発狂しそうになったものだ。コーラかと思って飲んだら麺つゆだったみたいな、あの絶望感に似ている。この独特の色は、アチョーテの実(アナトーとも呼ばれる)から抽出されたものなのだと説明を受けたものの、どうも納得がいかず首を傾げたものだ。グアムではたいがいのレストランでレッドライスか白米かを選べるが、いまではすっかりレッドライス派だ。なにより気分が盛りあがるし、BBQとの相性は抜群なのだ。
さて、このレッドライス。本気でつくろうとするとけっこうな労力が要る。ぜひ「コニー先生のチャモロ料理教室」をみてほしい。ご飯を炊くというよりも、一つの鍋で調理していくピラフやパエリアにそのつくりかたは近い。たしかにスペインも米文化が発達しているから、レッドライスも統治時代に伝わった親戚くらいにはあたるのかもしれない。
ザックリとした作り方はこうだ。香味野菜を炒めて、水分をいれて煮込み、そこに米を入れて炊きあげるわけだ。つまり、鍋からあまり目が離せないから、そういう意味ではめんどくさいので、今回は日本の炊き込みご飯のように普通に炊くことにした。
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アチョーテの実はグアムのスーパーのアジアコーナーで手に入る。ただ、1kgという日本の一般家庭で使いきれる代物ではない。そこで今回はすでに粉末のアチョーテを使うことにした。これ、グアム土産には最適だ。一袋10gで胸ポケットにだって入るうえに、たった1ドルだ。女子向けのばらまき土産にいかがだろう。
グアムのチャモロレッドライス
材料
米 | 2合(360cc) | |
水 | 2合分(400cc) | 手持ちの炊飯器による |
タマネギ | 1/4個 | みじん切り |
ニンニク | 1/2片 | みじん切り。お好みで |
アチョーテパウダー | 小さじ2 | |
ベーコン | 適量 | お好みで |
調味料 | ||
塩 | 小1/2 | |
コリアンダーパウダー | 小さじ1/4 | お好みで |
オリーブオイル | 小さじ2 |
つくりかた
- 米を洗い、ざるにとって水気を切る。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、タマネギとニンニクを炒める。分量外の塩をひとつまみ入れ、水分をとばしながら焦がさないように炒める。ベーコンを入れる場合はここで追加。
- 米2合分の水にアチョーテパウダーを丁寧に溶かす。
- 土鍋に、①、②、③を入れてよく混ぜる。
- 飯を炊く。
メインは豪快に焼いた肉、素揚げした魚、じっくり煮込んだ鶏肉などもいいだろう。
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使ってよかった暮らしの道具
たった12分の火入れで飯が炊ける魔法の土鍋。しかも、米が断然うまい。もともと友人にプレゼントしてもらったものだが、不注意で一度蓋を割ってしまった。だが、長谷園の公式サイトでは、蓋、内蓋、本体が別売りしているので、蓋だけリピート。日本の技術の粋が詰まったすばらしい土鍋である。
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