ケラグエン(Kelaguen)は肉や魚を柑橘果汁で和えた、グアムはチャモロの郷土料理。
以前紹介したフィッシャーメンズ・コープのエビのケラグエンは、本当にうまいので食べてみてほしい。PIKA's Best Guam ではベスト・ケラグエン賞なんてものがあるほどなので、ローカルがどれほどこの料理を愛しているか、わかっていただけるだろう(ちなみに2018年度に受賞したのは Chesa Guam )。
家庭でもつくりやすい料理なんだが、なんせ生のエビがちっとばかり日本ではお高いので、今回は手に入りやすい刺身用の魚を使うことにした。どうせ細かく刻むので、サクでなくて切れっ端で十分だ。安いしな。
ところで、魚貝を柑橘果汁で軽くマリネした料理っていうのは、各国いろいろあるもんだ。
南米北海岸のセビチェ(Ceviche)を筆頭に、ハワイのポキ(Poki)、クック諸島のイカマタ(Ika Mata)、フィリピンのキニラウ(Kinilaw)、フィジーのココンダ(Kokoda)、ポリネシア諸島のオタイカ('Ota 'ika)、タヒチのポワソンクリュ(Poisson Cru)、ペルーのティラディート(Tiradito)などなど、調べたらもっと出てくるに違いない。
共通点は、暑くて、新鮮な魚が手に入る地域だということ。この条件、日本の猛暑にもぴったり合致するので、ぜひ夏の一品に加えてもらいたい。
グアムのケラグエンは、店によってはしっとり系だったり、つゆだくであったりと様々あるが、レモン、ドニと呼ばれる島唐辛子、生のココナッツ、玉ネギ、ネギが主な材料である。そのまま食べてもいいが、グアムではティティーザス(Titiyas)と呼ばれるフラットブレッドにのせていただく。
ビンナガマグロのケラグエン
材料
ビンナガマグロ(刺身用) | 200g | 細かく刻む |
塩 | 小さじ1/2〜 | |
レモン | 1/2〜1個 | |
島唐辛子 | 2個 | ※1 種をとってみじん切り、もしくはすり潰す |
ココナッツフレーク | 大さじ2〜 | ※2 |
タマネギ小 | 1/8個 | みじん切り |
小ネギ | 適量 | みじん切り |
※2 ココナッツについて
生のココナッツは手に入りずらいので、今回はグアムのスーパーで売っている半生タイプのココナッツフレークを使用。
もし製菓コーナーで売っているようなパリパリ乾燥ココナッツならば、あらかじめ水で戻しておくといい。
つくりかた
- マグロの余分な水分をしっかりキッチンペーパーなどで拭き取っておく。
- マグロを細かく刻んだら、塩をして30秒ほど馴染ませる。
- レモンを絞り入れて、島唐辛子も加えて混ぜる。魚全体が白くなってきたら、次の工程へ。
- タマネギ、ココナッツフレーク、ネギの半量を加えて、よく混ぜる。塩気と酸味のバランスを確認する。
- しばらく冷蔵庫で馴染ませて、ネギを飾って出来上がり。
こちらは紫玉ネギやカラーピーマンも加えてカラフルにつくったケラグエン。ココナッツを同量の水で撹拌してから使っているので、しるだく気味のケラグエンだ。この汁の具合はお好みなので、柑橘の酸味とのバランスがとれたら問題なし。