スクランブルエッグといえば日曜の朝食の定番だったが、最近では夜の定番にもなりつつある。とろとろのスクランブルエッグにフォン・ド・ヴォーをかけると赤ワインにぴったりの、安くてうまい前菜になるのだ(夜のスクランブルエッグ、つくりかたはこちら)。
スクランブルエッグは卵料理のなかでも繊細で奥深い。スクランブルエッグという名前を冠していても、調理のさじ加減でまったく違う料理になってしまうからだ。あまたのレシピが存在するのもそのゆえんだろう。いったい世界の巨匠はどんなスクランブルエッグをつくるのか。今回はゴードン・ラムゼイ、ヘストン・ブルーメンソール、ビル・グレンジャーら三人がつくるスクランブルエッグを紹介したい。
注目すべき点は、火の入れ方、使っている調理器具、そして玉子と液体の食材(クリーム、牛乳etc)のバランスだが、共通するのは「低温と忍耐」だ。
それにしても、こんな巨匠のレシピが無料で見られるなんて、すごい時代になったものだ。
ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)の
スクランブルエッグ
ヘストン・ブルーメンソール(Heston Blumenthal)の
スクランブルエッグ
ビル・グレンジャー(Bill Granger)の
スクランブルエッグ
直火式/フライパン・木べら
熱したフライパンにバターをいれ、すべての材料を混ぜた卵液を一気に流し込み、ヒダを寄せるようにして木べらでゆっくり大きくかき混ぜていく。しっとりふわふわのスクランブルエッグ。
玉子 | 2個 | |
バター | 10g | |
生クリーム | 80cc | |
塩 | 少々 |
三者三様だがどれも美味しそうだ。忙しい朝なんかは機関銃よろしくまくし立てるゴードン流がいいし、休日はゆらりとしたヘストン流、子供がいたらフォークで食べやすいビル流がいい。つまり、いつ、誰のためにつくるかで、変わってくるのだ。
我が家では、日曜の朝食はヘストン流の湯煎式を採用している。なぜなら、スクランブルエッグが炒り卵になってしまうリスクを大幅に軽減することができるからだ。リスクヘッジというと、なにも玉子料理に大げさな! と思う方もいるだろう。だがぜひやってみてほしい。成功率は99%だ。逆に夕食は、食べ応えを重視してビル・グレンジャー流だ。
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