野菜高騰! ベビーリーフは家計を救う!
八月の東京は連日の雨。全国的にも日照時間が少なかったようで、野菜、特に葉物が高騰していた。いつもなら野菜を手に取り、値段をにらんだあげく棚に戻すことも少なくなかったが、今年はちょっと違った。
育てていたベビーリーフが最盛期を迎えていたのだ。ベビーリーフは直射日光よりも日陰くらいのほうがよく育つようで、半曇りの天候もさして障害にはならなかったようだ。
サラダを作る前に収穫して、洗って水気をとり、冷蔵庫でパリッとさせてから食べる。ひと手間かかるが、これが本当にうまい。身体に染み入る濃い緑、ときにはピリリとした辛味、ときには苦味の強い葉にあたったりと、バラエティ豊かな味を楽しめるのもベビーリーフならではだ。
たった数円の、針の先ほどの種が、ここまでQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げてくれるとは、まったく恐れ入った。
ベビーリーフを育ててわかったのは、いいことづくめだったということだ。
- 誰にでも育てられる。初心者の私でもできた
- いつでも必要なだけ新鮮な野菜が食べられる
- 栄養満点
デメリットをあげるとしたら、
- 日々の水やり
- 早く育たないかとせっかちになる
くらいなものだろうか。とにもかくにも、これだけ安く簡単に、これだけうまい野菜が食べられるなら育てない手はないと思うんだ。
ベビーリーフの育てかた
土とプランターを用意する
ベビーリーフは土を選ばないというが、私は日向土ともみがらくん炭を半々に混ぜたものを使っている。
培養土でももちろん育つが、ベランダの風通しの具合によってはハエがわいてしまい、特に梅雨の時期は殺しても殺してもわいてくるという悪夢のスパイラルにはまったのだ。
栄養素をほぼ含まない日向土だと虫のほうも卵を植え付けようとはしないようだ。
プランターは猫が食べ終わった猫草の五号鉢を使っている。
鉢底石は石でも発泡スチロールでもどっちでもいいが、キッチンの排水溝ネットにくるんでおくと土を入れ替える際に楽だ。
プランターに鉢底石をしき、ブレンドした土をいれたら準備完了!
種を蒔く
プランターに種をバラまく。
モノによっては条間10cmの条まきを推奨しているが、そこまで神経質になる必要はない。土は種が隠れるくらい薄くかけ、たっぷり水をやる。
水をやる
発芽するまでは1日に1回、乾燥させないように水をやる。2〜3日で発芽するはずだ。
発芽後は、土が乾いたのを見計らってプランターの排水溝からこぼれるくらい水をたっぷりやる。なるべく強く育てたいので、ギリギリまで水はあげないようにしている。
収穫のしかた
10〜15cmくらいに育ってきたら収穫時だ。種をまいてからおよそ1〜1.5カ月くらいだろう。収穫は根から引っこ抜くのではなく、大きく育った葉のみを摘み取ると、茎と茎の間からまた新しい葉が育ってくるので長く収穫を楽しむことができる。葉はよく切れる清潔なハサミで剪定しないと、そこから枯れてしまうことがある。
肥料をやる
一度目の収穫までは肥料なしでも種本来の力で育ってくれる。何度か収穫する場合は、ここから週に一度のペースで肥料を与える。4〜5回ほど収穫すると、葉が黄色くなったり、変型したりしてくるので、その場合は思い切って根っこから引き抜き、改めて種をまく。さすがに元は取れているだろう。今は10鉢ほどベビーリーフを育てているが、5鉢ずつ時間差で育てると切れ間なく収穫できる。