" "

mogu mogu MOGGY

時速1kmの思考

「整う」トマトの卵とじスープ

トマトの卵とじスープ, トマト酸湯
トマトの卵とじスープ

五月某日、台風一過。のはずがいまだ低気圧が居座っているのか、腰がどうにも痛む。湿度は82から68%まで下がり、玄関をでればいい風がさらり流れていくが、部屋の中にいるとじっとり汗ばむ朝。一食目に悩む。
温かい麺類だと余計に暑いし、かといって冷たい麺にするにはうすら寒い。こういったどっちつかずの気候のときはたいていサンドイッチになる。定番のハム&チーズ、もう一つはオムレツを挟むことにした。

こしらえているうちに、汁物がほしくなってきた。寝汗をかいていたのだろうか。コーヒーではなく、俄然しょっぱいものを欲している。冷蔵庫をあさり、トマトとインゲンに狙いを定める。
出汁を沸かして湯むきしたざく切りトマトを投入。湯むきが面倒ならすりおろして直に鍋投入したってかまやしない。とろみをつけたら溶き卵をまわしかけ、余熱で火を通す。いわば和風の「酸湯」といったところか。

すべてはトマトのポテンシャルにかかってくるスープだが、酸味が足りなければ仕上がりに酢を少々、逆に酸味が強すぎる場合は砂糖で調整してほしい。

酸味のおかげで寝ぼけた身体がしゃきっとしたし、うっすら汗もかく。これでひとっ風呂あびれば完璧だろう。そういえばサウナ好きの人々が「整う」という言葉を連発しているが、もしかしたらこんな感覚なのだろうか。一日うまく乗り越えられそうな気さえする、陽気にピタリはまるスープだった。

トマトの卵とじスープ

トマトの卵とじスープ, トマト酸湯

材料
トマト 1個 湯むき、もしくは直火むきしてざく切り
インゲン 2本 空豆グリーンピースやズッキーニなど冷蔵庫にある緑の野菜
溶き卵 1個
出汁(鰹と昆布) 300cc 薄口醤油小さじ2、砂糖小さじ1、塩少々、酒大さじ1
水溶き片栗粉 小さじ1
酢(option) 小さじ1
つくりかた
  1. 出汁を沸かして調味料で味付けしたら、インゲンとトマトを一煮立ちさせる。
  2. トマトが崩れたら、水溶き片栗粉でとろみをつけ、再沸騰したところに溶き卵を流し入れる。
  3. 玉子がふわっと浮いてきたら火を止め、蓋をして1分蒸らし、酢を加える。好みで黒胡椒を。