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時速1kmの思考

2018-01-01から1年間の記事一覧

清貧に乾杯! イワシのグリル

イワシには「清貧」という言葉がついてまわるようである。 清貧とはそもそもはカトリックの教えからきているようで、私利を求めず、行いが正しいがためにその生活が貧しいことをいう。 ドラマ「ボルジア家」では、教皇アレクサンドル6世がイワシを食べること…

2.22. 猫の日記〜浪江町から東京を巡る旅

ボクはφ。「ふぁい」と読みます。 ボクは福島の浪江町というところで生まれました。 とても静かで車もめったに通りません。 ある日ボクは、鉄のかごを見つけました。 中からおいしそうな匂いがします。 ボクは思わず飛び込みました。お腹がぺこぺこだったの…

アスリートにおすすめ、ビーツのマフィン

昔はキャロットケーキをはじめとする野菜スイーツを毛嫌いしていたものだ。「そこまでして欧米人は甘い物を食べたいのか?」となかば呆れていたくらいだ。だからある日、土産でもらったキャロットケーキを食べたときは衝撃だった。西を向いて土下座しそうなほ…

【二十四節気を食べるおうち八寸】立春の献立

2018年2月4日/太陽視黄経 315 度春の気たつを以て也(暦便覧) 立春寒波に世界同時株安。選手たちが華々しく活躍する平昌オリンピックの裏では国家間のきな臭い駆け引き。春の前の嵐といったところだろうか。三連休の最終日、君津に住む友人を訪ねた。カメ…

大寒波に仕込む自家製味噌

今年は初めて味噌造りに挑むことになった。きっかけは、もりくま叔母さんが手作りした味噌だった。辛すぎず、甘すぎず、まさに頃合い。付け合わせで出してくれたスティック野菜が止まらない。 いま一緒に暮らしている人は関東出身で、私の舌は関西寄り。つま…

哲学者テオプラストスに学ぶ、ビーツの食べかた

テオプラストスいわく、ビーツは生で食べてもおいしい 欧米ではビーツを煮たり、丸ごと焼いたりして食べるが一般的だ。海外のレシピをもたいてい火を通した料理が多いので、まだビーツがそこらで手に入らなかった時代は殊勝にもボルシチなんかをつくっていた…

キッコーマンの無調整豆乳でつくる激うま自家製豆腐

数年前に旅した台湾でハマったのが豆花(ドウホア)だ。つるんと喉ごしの良い豆腐にフルーツや甘く煮た豆などをのっけて食べる台湾屈指のデザートである。普段デザートというものを食べない私でさえ、さっぱり軽やかな味に魅了され、帰国する頃には毎食後に…

温度管理から解放! 鍋選びで失敗しない温泉玉子

理論だけで温泉玉子はつくれない 温泉玉子をつくるには、「65度で30分保温」というのがセオリーである。料理書を読んでいて腹立たしいのは、そんな理論は分かりきっているし、どうでもいいってことだ。つまりは65度を30分をどうやって保つのか教えてくれよ!…

ワイン好きに贈る、夜のスクランブルエッグ

フォアグラのスクランブルエッグ添え、フォアグラ抜き! もう10年以上の付き合いになるイタリアンレストランで、冬になると登場するのが「フォアグラのスクランブルエッグ添え」だ。個人的にはフォアグラはあまり好きではないんだが、甘いのにキリッとしたフ…

【暮らしの道具】右腕になってくれる最強の木べら

世の中、木べらフェチってけっこういるんじゃないだろうか。私といえば、旅へでるたびに現地の調理道具を物色するんだが、なかでも木べらは軽くて持ち帰りやすいのでつい買ってしまう土産のひとつ。旅先で悩みすぎるのは時間の無駄。いつの間にか木べらが増…

生がうまい! 紫小松菜とブリーチーズのサラダ

季節もんは出会いもん。馴染みの八百屋で出会ったのは紫小松菜だ。いつもなら炒め物や煮浸するけれど、一口つまんで気が変わった。これは生で食べたほうがいい。茎はシャクシャクとした歯触りで、小松菜特有の筋がむしろよい方向に活きている。葉は柔らかく…

【暮らしの道具】神は細部に宿る。一菱金属のすくいやすく返しやすいターナー

ターナーとフライ返しは、似て非なる調理器具 魚をうまくひっくり返せない苛立ち。目玉焼の黄身が潰れたときの喪失感。餃子の皮が剥がれたときの絶望感。ほとんどが、あと少しで完成する! という場面で起こる悲劇の数々。そろそろ我慢も限界だ。初めてひと…

弱火でふっくらパリッと鯛のソテー

大きくて重たい極厚のアルミフライパンでつくると美味いのが魚のソテーだ。水分を高温で蒸発させることで魚がふっくらと蒸し上がるようだ。ちょうどきれいな鯛の切り身が手に入ったので披露してみたところ、魚好きの友人から「レシピを教えて」と連絡があっ…

【二十四節気を食べるおうち八寸】大寒の献立

2018年1月20日/太陽視黄経 300 度冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也(暦便覧) 1月21日。日本中が寒波に襲われ、東京でも初雪。昼ごろから猛烈に降り出した雪はあっという間にテラスのテーブルに積もっていった。ベランダから見える桜の木も白く凍っ…

【暮らしの道具】中尾のアルミフライパン・キング

基本は弱火驚異の熱伝導 去年、友人の料理人がゆずってくれたアルミのフライパンは直径30cm。我が家のフライパンのなかでも頂点に君臨する王様のような存在で、大きな魚を丸ごと蒸し上げるアクアパッツァも余裕である。ようやくコイツとの相性もよくなってき…

【二十四節気を食べるおうち八寸】小寒の献立

2018年1月5日/太陽視黄経 285 度冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也(暦便覧) 慌ただしい正月も終わり、ほっと一息。今年は三が日のすべてを親戚の家で過ごしたので、お節料理も簡略版だった。 それにしても、野菜が高い。白菜、キャベツ、大…

カリカリ千切りフライドポテトのサラダ

料理をする醍醐味のひとつは、「日常を忘れてひたすら没頭できる」ことだ。いや、実際食べることは日常ではあるけれど、飯をつくるときの集中力は、なにか非日常的なものを感じてしまうのだ。 なかでもひたすら野菜を刻むという行為は、一日の悲喜こもごもを…

【暮らしの道具】今日から私も天ぷら職人! 南部鉄器・岩鋳の揚げ鍋

餅は餅屋天ぷらには天ぷら鍋 最近、よく天ぷらを揚げるようになった。そう、ついに、ついに揚げ鍋を買ってしまったのだ。この境地に達するまで、かれこれ五年もかかったことになる。いま思えば、「なんでもっと早くに決断できなかったんだろう?」という後悔…

カタプラーナで焼く、こねないパン

ポルトガル生まれのカタプラーナがいかに万能な鍋なのかは以前も書いたが、その可能性はまだまだ計り知れない。 konpeito.hatenablog.jp 今回はカタプラーナを使ってパンを焼く。ご飯を炊くのと変わらないくらい簡単なパン。実際、「こねない勇気」がうまく…

誰でもできる、ジューシーなハンバーガーのパティをつくる3つのポイント

昨年の暮れは友人を訪ねてタイに行ったので、年明け恒例のグアムはやめておくことにした。もちろん行きたくてうずうずしているが、猫のうらめしそうな目を見ているとそうも言っていられず。せめてものお慰み、ハンバーガーでも食べてグアム気分を味わうこと…