噂に違わず、ホタテが安くなっていた。
中国への輸出が禁止となり、しぶしぶ日本の食卓へまわっているんだろう。
漁業者からすれば、値崩れの前触れで戦々恐々といったところなのかもしれないが、殻付きで1つ200円は、小市民としては嬉しい限りだ。
ただ輸出の7割が中国だったというのも、考えものである。製造業でも脱中国が騒がれているご時世、なぜもっと販路を広げようとしなかったのか。
あまつさえホタテ漁の漁業権は、ほとんどが世襲制だという記事を目にしてしまった。一部ではホタテ御殿がたつほどホタテ漁は儲かるらしい。まるで政治家の世界のようなきな臭さを感じていたところ、首相官邸も躍起になってホタテをゴリ推しをしているではないか。
原発の処理水で困っているのはホタテだけじゃないはずだが、なぜここまでホタテ推しなのか。既得権機、癒着、政商・・・・・・どれもホタテとは釣り合わないワードだな。
殻付きのホタテはとにかく気分を上げてくれる食べ物だ。見た目によし。味よし。胸にあてがってもよし。
毎度殻ごと焼いてバター醤油では芸がないので、目先をかえて「ホタテの清蒸(チンジョン)」を試すことにした。漫画『美味しんぼ』で紹介されていた、かねてより気になっていた料理だ。
「清蒸」というのは素材を短時間で蒸しあげる中国の調理法のことで、ハタやメバルなどの白身魚が好まれているが、とにかく新鮮ならなんでもいいだろう。横浜にある「スーツァンレストラン陳」では40cmはあろうかというメイチダイで「清蒸鮮魚」にしてくれたが、あれは脳天に突き刺さる美味だった。シンプルな味付けゆえ、とにかく魚の鮮度がすべてだ。
今回はホタテを清蒸するので、料理名は「清蒸ホタテ」ということになるだろう。下処理が魚より断然楽なのでオススメの家中華だ。
それにしても、中国で禁輸されたホタテで中華料理ってのも皮肉な話だな。
清蒸帆立
材料
殻付きホタテ(刺身用) | 2個 | |
ショウガ | 適量 | せん切り |
ネギ | 適量 | せん切り |
ピーナッツ油 | 大さじ1ほど |
つくりかた
- ホタテを殻から取り外す(今回はすでにとってあった)。
- 殻にホタテをもどし、ショウガとネギをのせ蒸し器で3分蒸す。
- 小鍋で油をかんかんに熱しておく。
- 蒸し上がったホタテの薬味めがけて、油をかける。あればパクチーをのせたい。