数年前、東急ストア五反田店で青森県産の下処理済みのカワハギが売られているのを見て目を見張った。
驚いたのはその大きさで、頭を取り除いた全長が人差し指一本に満たない。
このサイズではいわゆる雑魚の部類にはいってしまうだろうこのカワハギを、捌いて売ってやろうという魚部門の意気込みに粋を感じる。
いつもながら、ここの鮮魚はみな平等にたいへん愛情深く扱われているようで、身も透き通り美しい。三枚おろしにしては食べる部分はあまりに少なくなってしまうので、そのまま唐揚げにすることにした。
これが我ながら上々な出来で、いまでは冬の晩酌には欠かせない存在となっている。包丁も使わず、まな板も汚れず、ただ揚げるだけだが、手抜き感がばれないあたりも優秀である。
去年末に東京から神奈川に引っ越し、ここでも駅前の東急ストアの世話になっており、今年も小さなカワハギを見つけた。どうやら東急ストアには小さなカワハギの特殊ルートがあるのかもしれない。
カワハギの唐揚げ
- カワハギは薄塩をして、水分を拭き取っておく。
- 薄力粉をつけて余計な粉をはたく。
- 中・高温の油で揚げる。小さいのですぐに火がとおるが、尾がパリッとするくらいが目安だ。
- 揚げたてのカワハギのポン酢をかけて、好みでネギや大根おろしを添えてできあがり。