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時速1kmの思考

宮古島を思い出す、夏に食べたいおやつ

台風15号が発生したようで、進路予想図によれば週末には強風域にはいる。一気に秋がやってきてしまいそうで少し寂しい。
宮古島にいたのがもう何年も前のことのように感じられる。実際にはほんの二カ月前のことなんだけど、天気にも恵まれ、食事も海も空も雲も、なにもかもが相も変わらずで、凝縮された夏の日々だった。そんな宮古時間にフラッシュバックさせてくれる「夏に食べたいおやつ2017」を二品、書き留めておく。

黒糖ジーマミーとクラッカー

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スーパーに行くたびに籠にいれてしまうジーマミー豆腐。「いいかんげんにしたら?」という冷ややかな視線を見て見ぬふりをしていたところ、現地で食べきれずに持ち帰ることになった。ちなみに宮古島へは必ずソフト冷蔵ボックスを持参しているので、要冷蔵の食べ物はすべて無事に持ち帰ることができた。
出汁タレや醤油で食べるのが一般的なジーマミーだが、宮古島では黒糖味、紅芋味といったデザート感覚のものも並んでおり、紹介したいのは黒糖味だ。

プラスチック容器のままプリンよろしく食べるのもいいんだが、皿に盛ってクラッカーを添えると、パーティにだしても違和感のない前菜になる。口当たりの軽いクラッカーの塩気と甘い黒蜜にジーマミーのもっちり食感。そんなに量を食べられるものでもないから、ちょっとつまむのにちょうどいい…といいつつ一人で食べきってしまった。個人的には東京の豆腐コーナーにジーマミーを常備していただきたいくらいなんだが、やはり難しいのだろうか。

塩パンバニラサンド

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宮古島の島の駅では塩パンが人気らしく、知人いわく「塩パンに雪塩アイスを挟んで喰う」のが「デブの身体へ染み渡る感動の甘さ」だという。食べてくれと言わんばかりの魅力的な写真。すぐさまパン屋に走る。
simanoeki-miyako.com

ドンクで塩パンを買い、冷蔵庫に眠っていたレディーボーデンのバニラアイスをはさむ。シチリアにもジェラート(グラニータ)をブリオッシュに挟んで食べる習慣があったけど、正直あれを優に越えている。この甘じょっぱいという感覚はどこの国でも通用するのか、日本人のDNAに組み込まれているものなのか。
今回は塩アイスではないので、粗い粒の塩をつまんでかけると、全体がきりっと引き締まる。ミネラル補給にも蒸し暑い日本の夏にぴったりのおやつだ。来年はぜひとも本場宮古の塩パン+塩アイスを食べたい。

二日酔いの朝はこれが効く! カトキチの麻辣釜揚げうどん〈調理時間1分10秒〉

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一日の始まりはデトックス

こう蒸し熱いといつもより飲む時間が早くなり、いつもより飲み急ぎ、いつもより飲み過ぎてしまうのは私だけじゃないはずだ。酒を飲んだうえに寝汗もかくので体内の水分が圧倒的に足りていない。朝を迎えてまだ酒が抜けていないなら、この麻辣釜揚げうどんを食べてみてほしい。

朝から麻辣釜揚げうどんを食べるメリット

体中が覚醒していくのが麻辣釜揚げうどん。是非とも“釜揚げ”で召し上がっていただきたい。というのも、体を冷やすより温めたほうが覚めるのだ。手順は次の三段階、体どころかフォースも覚醒してしまいそうだ。

  • 麻辣の痺れる辛さで目が覚める
  • コシのあるうどんを噛んでいるうちに目が覚める
  • 発汗したのちシャワーを浴びて体が目覚める

調理時間は1分10秒

おすすめはカトキチの冷凍うどん。乾麺を茹でてもいいんだが、あわただしい朝は手軽で早いが圧倒的善。うどんの茹で時間はたったの1分、残り10秒で湯切りして薬味をかける。パンを焼いてバターを塗るより早いはずだ。

材料

冷凍うどん 1個 カトキチのさぬきうどん
四川山椒 たっぷり 花椒(ホワジャオ)や藤椒(タンジャオ:青山椒)
唐辛子 たっぷり 一味でも七味でも
玉子の黄身 1個  
出汁醤油 二回し  
※四川山椒について

四川山椒は花椒と藤椒があるが、花椒はものによってはさほど辛くなく、入れすぎると苦味が立ってしまう。藤椒のほうが痺れる辛さで香りが強い。なので好みでブレンドしておくのがいいかもしれない。
私が好んで使うのは、陳麻家(チンマーヤ)五反田西口店で販売している四川山椒(大瓶で400円)だ。痺れ、香りともに中毒性のある魔性の粉であり、いつか配合を知りたいものだと機をうかがっている。
※店主に確認したところ、使っているのは花椒のみだそうで、「愛情がいっぱいはいってるから辛い」のだそう(17.09.02追記)。

花椒は麻辣油などもつくれるので多めに購入している。
konpeito.hatenablog.jp

つくりかた

1.冷凍うどんを茹でる。カトキチのさぬきうどんなら1分だ。
2.椀に玉子の黄身を割り入れる。

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4.花椒と唐辛子をたっぷりかけ、黄身をくずしながら食べる。

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あまり勢いよくすすると朝から惨事になるぞ。栄養のバランスを考え納豆もそえてみた。さて、今日も一日頑張るか! 

日本の夏、ビターリッチレモンサワーの夏

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レモンサワーの進化に胸熱!

居酒屋のレモンサワーはどうも原液の甘ったるい味が好きでなく、たいがい生グレープフルーツサワーを頼む。唯一気に入っているのは、「-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」だ。この商品はすごい。食事に合うという触れ込みだったが、とにかく缶売りのレモンサワーの概念を覆したといっていいほどだ。

ところが先日、それを上回るレモンサワーに出会った。五反田の「それがし」という店で飲んだ「リッチレモンサワー」だ。甘味が強いが口に残るべたつき感はなく、さっぱりしている。生レモンの酸味もしっかりと感じられ、色は通常のレモンサワーと違い薄い琥珀。日本酒の会であったにもかかわらず、いつのまにかレモンサワーの会になってしまうほどだった。しかも飲むことに集中していたので写真さえ取り忘れるという大失態。

レモンサワーとはなんと味わい深く、日本の夏に合うものなのか。レモンサワーを見直すきっかけになった出来事だったが、ふっと通りかかったスーパーで無農薬レモンが安くなっている。おぉ、レモンサワーの神の悪戯か。さっそくつくってみることにした。

五反田それがしのリッチレモンサワー

ネットで調べてもそのレシピは当然のごとく見つからなかったが、断片的な情報をまとめると、それがしのリッチレモンサワーは次のような特徴がある。

  • 材料は大量の輪切りレモン、和三盆、三温糖、水(細かい分量は不明)。
  • 材料を弱火で、丁寧に灰汁をとりながら煮詰める。
  • 煮たレモンと原液は別々に保管する。
  • 原液:焼酎:炭酸水の割合は1:1:4。
  • 焼酎はキンミヤ。
  • とどめに生レモンを搾りいれる。

氷砂糖でつくるレモン酒とは違い、あくまで原液を酒で割るサワースタイル。しかも煮ることでレモンの味を凝縮したうえでの、追い生レモン。さっぱりとした甘さは和三盆のなせる業なのだろうか。とはいえなかなかの高級砂糖なのできび砂糖で代用することにする。

レモンサワーの原液をつくる

レモン 360g(2個) 無農薬の愛知県産グリーンレモンを使用
きび砂糖 300g  
360g レモンと同量

つくりかた

1.レモンを輪切りにする。

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2.きび砂糖と水を入れて煮る。灰汁はこまめに取り除く。

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3.30分煮たら、ザルで原液を漉し、レモンとわけて保存する。

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4.原液:焼酎(キンミヤ):炭酸水を1:1:4の割合で割り、凍らしたレモンの輪切りを添える。

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それがしのリッチレモンサワーより苦味がほとばしるんだがクセになる。これはレモンの種類にもよるのかもしれないが、もし苦味が気になるなら、レモンチェッロの要領でレモンの皮の白い部分を取り除くといいかもしれない。ただこれはビターだからいいのだ。ビターリッチレモンサワーと名付けよう。

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焼酎で割るのもいいが、個人的にはウォッカ割りがおすすめだ。昼間は炭酸水で割って、ビターレモネードにすればこの残暑も乗り切れそうだ。

小掃除と中掃除

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あまりの猛暑に七月は息をするのも億劫だったが、八月も半ばになると「東京○日間連続雨」「世界中で異常気象」というテロップを目にする毎日。暑けりゃ暑いで文句をいうくせに、夏らしさがなけりゃないでどこか物足りないというのも勝手なもんである。まあ騒いでも仕方ないので、今年の夏はこんなもんだと受け入れて、やれることをやればいいんだろう。蒸し暑いが少しは体が動くようになったので、八月はいそいそと小掃除に励む毎日だった。

小掃除とは、沢村貞子の『わたしの台所』から拝借した言葉で、「汚れていて気持ちが悪いと思ったとき、いつでもチョイチョイする掃除のこと」である。
沢村氏は昭和を代表する名女優の一人だが、随筆家としても活躍。柔らかで流れるような語り口だが、さすが浅草生まれの浅草育ち。ところどころに凜とした気性の強さもうかがえる。本書は彼女の日々の暮らしと食を綴ったエッセイだ。

ホコリで死んだためしはない〈中略〉普通の家庭でホコリのために病気になることはないだろうから、あんまり神経質になるのはおかしい。生きている人間が暮らしているのだから、家は汚れるのが当たり前。隅々のホコリまで気にしていたら、ほかのことは何も出来なくなってしまう。病的な掃除マニアにはなりたくない

賛同だ。我が家はベランダとバルコニーが二面に配置されているのと、長毛とも短毛ともいえない、あえて言えば中毛種が一匹いるため、床板はホコリと毛ですぐにざらつく。この暑さで窓を閉め切っておくわけにもいかず、猫に毛を落とすなというのも無理な話。そこにそもそもの大雑把な性格ものっかって、すっかりそれが日常の環境になっていた。もちろん掃除機くらいはかけている。Makita製を愛用しているが、これは小掃除にはもってこいの商品である。いつも充電しながら壁にたてかけてあるので、気になったらすぐに出動できる気軽さが、掃除嫌いの私を変えた。やはり道具は大切である。床板であれば吸引力も必要十分だが、紙パックの収納力が物足りないといったらやはり欲深いだろうか。

さて、大いに気をよくして先を読み進めていくと

けれど——毎日暮らしている場所だから、なるべくこぎれいにしておきたい

脳天にぶち刺さった。思わず何度も読み返し、口に出して読んでみると、さらに身に染みた。
沢村氏は「日に限らず、自分の都合にあわせて中掃除、小掃除をしている」という。掃除も自分の都合というのが気負ってなくていい。中掃除は「二、三日休みがつづくときを見計らって計画をたててする」。この小掃除と中掃除をしていれば、大掃除など必要ない。

さっそく掃除をはじめた。
床を磨き、ベランダを掃き、出番の少ない皿をしまって冷蔵庫を拭き、着古した服や後生大事にとっておいた使用未定のモノは捨てた。ついでにしまっていた砥石を流しの隅においておくことにした。包丁の小掃除化だ。包丁を洗うときに研いでしまえば、月に一度、汗だくですべての包丁を研ぐ必要もなくなるし、熟したトマトが切れないといったストレスもなくなる。

特にバルコニーに面した棚にへばりついたホコリは酷いもので、下段に収納していた出番の少ないフードプロセッサーは哀れな姿に変わり果てていた。
ここに置いておくかぎり、ホコリからは逃れることはできない。ただ置き場所はここしかない。でもいざ使うというときに洗ってから使うのは億劫だ。そこで台所の機械類にはカバーをつけることにした。ビニール袋でもよかったんだが見た目に貧しいので、使い古したIKEAの布巾を使うことにした。これも貧しいことに変わりはないが…。
掃除以上に裁縫は絶望的な手前なので小学生並の作品だが、誰にでもできる、機能は果たすという点では優秀だ。

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長方形の布巾を広げ、短い辺を折りたたみ、端を縫う。

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ついでにミルサーのカバーも縫った。

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長方形の布巾を広げ、長い辺を折りたたみ、端を縫う。

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ひとつずつ生活や持ち物を見直してみるのもなかなか面白いものである。なぜこれをもっているのか、なぜこれをここに置いているのか。すべてのモノに存在意義をもたせて認識してやることが掃除なのかもしれない。

朝食をとると調子が狂う

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朝食は食べない主義なんだが、腹が減って目が覚めたある朝のこと。
連日、海外の友人を連れて慣れないアテンドをしていたからかなり疲れていたはずなのに、いったいどうしてしまったんだ。

白米を炊いてみそ汁をこしらえていると、背後に人の気配がする。
「なんかいい匂いだから起きちゃった」
そういうもんだろうか。なんとなく手を動かしているうちに、こんなメニューになった。

和食の朝食 Japanese-Style Breakfast

ご飯 Steamed Rice
豆腐とネギのみそ汁 Miso Soup with Tofu and Leek
出汁巻き玉子 Japanese Omelet
納豆 Natto(Fermented Soybeans)
海苔 Toasted "NORI" Seaweed
カブのぬか漬け Turnip Pickled in Salted Rice-bran paste

konpeito.hatenablog.jp

「朝ご飯食べると調子狂うね。昼飯時に腹が減らなくてさ〜」
わかる。安心せよ、たぶんつくるとしたら、一年後くらいだ。

お題「朝ごはん」