暮らしの散文
ブログをはじめたきっかけ このブログを開設したのが2016年の1月。何を書いていくのか、どう書いていくのか、明確には決めていなかったものの、とにかく新しいことをやりたいと見切り発進で始まった。そのとき、まずは100件の記事を書こうと決意した。それを…
この魚を知っている人は、釣り師か、さかなクンもびっくりの博識に違いない。 鰻のようだがなんだか短小、皮は鰈のような色をしている。どこに目があるかもわからないその面は、未確認生物のようだ。偶然に網にかかった深海魚なのか、魚屋のアニキを尋問して…
桜がすっかり満開になったというのに、ここ最近は雨が降ったりやんだり。それでも日本人は、あらゆる言葉を駆使して桜を愛でる。 謡曲「鞍馬天狗」にこんな一節がある。 一筆啓上せしめ候 古歌にいはく 今日見ずは くやしからまし 花ざかり 咲きも残らず 散…
By 浪速丹治 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=43882203 三軒茶屋にあるタイ料理店で呑むことになった。メンバーは一人をのぞいて初対面だったので、やや緊張気味で挑むが、話は盛りあがり、くい…
粋な突き出しを出してくる店は、たいがいうまい。新宿のはずれにあるこの小さな寿司屋も例外ではない。 寒さが底をつく2月。いつもより少しだけ上等な、厚手の白いセーターを着て出かけた。目の前に置かれたのは、生きたシロウオ(素魚)だ*1。どうやら一足…
寺田寅彦のエッセイ『備忘録』によると、どのようにして金平糖があの毬栗のような姿になるのか、長らく解明されなかったらしい。 さらにいうと、その角の数を決める物理的因子がなにかというのも、長らく物理学上の摩訶不思議だったという。 金平糖について…
回転寿司のいろは ニュース番組と称したエンタメ番組が激安行列店を特集し、頭のてっぺんから足先にいたるまで一寸の隙もないレポーターが「おいしい〜」と笑顔でコメントする。プライベートじゃ絶対に行かないだろ、とやや卑屈につっこみながらも、これが今…