積雪を境に春めいてきた2月下旬の熱海。キムチづくりの師匠、Myoさんに弟子入りした。
うららかな陽光にうとうとしながら伊豆高原へ向かう。早咲きの河津桜を求める観光客で、伊東線は盛況だった。
「子供のころから(キムチを)つくってたからね、ほとんど目分量なのよ。でも今回は、せっかくだから計量してみたよ」
照れくさそうに笑うMyoさん。彼女のキムチ作りを間近で見学できるのはありがたいことだ。
キムチは二日にわたって仕込む。大まかな作業の流れはこんな感じだ。
| 1日目 | ●白菜を浅漬けする ●ヤンニョムの素をつくる |
| 2日目 | ●ヤンニョムの素と野菜・果物を合わせる=ヤンニョム ●白菜とヤンニョムを合わせる |
今日は二日目の工程を見せてもらえるとのことで、塩漬けした白菜とヤンニョムの素はすでに準備済みだった。まずは材料を確認する。
Myoちゃん直伝の本場韓国キムチ
材料
| 白菜 | 2玉 | |
| 韓国の天日塩 | 白菜の分量の3~4% |

ヤンニョムの素
冷凍もしくは冷蔵しておけば日持ちするので、多めの分量。
| 韓国産唐辛子(キムチ用) | 300g | |
| キムチ糊※ | 200g | もち粉でも小麦粉でもOK |
| アミの海老エキス | 100g | |
| カナリエキス(イカナゴ) | 100g | |
| ニンニク | 100g | チョッパーでみじん切り※白菜1個に対してニンニク1個が目安 |
| ショウガ | 100g | チョッパーでみじん切り |
| 砂糖 | 大さじ2 |

※キムチの糊は、小麦粉やもち粉を重量比1:4で合わせて火にかけて練ったもの。乳酸菌の餌になり、キムチの発酵を促してくれる。
ヤンニョム
| ヤンニョムの素 | 上記でつくった2/3を使用※ | |
| 大根 | 10cm | 千切り。水分が出すぎる場合があるので要調整 |
| ニラ | 2束 | 4cmに切る |
| 細ネギ | 1束 | 細かめの乱切り |
| りんご(小) | 2個 | 皮をむいてすりおろす |
ヤンニョムの素の1/3は冷蔵保存。生野菜を加えると水分が出るので保存性が悪くなるのだ。このまま野菜にディップしてもいいし、違う野菜でキムチをつくってもいいし、肉の味付けにも使えるのでとってあるそうだ。
ヤンニョムにいれる野菜はけっこう自由。ニラがなければネギだけでもいいし、その逆もしかり。セリがはいると本格的だけど、「日本ってセリ高すぎだよ!」と愚痴るMyoさん。そして「リンゴはなるべく甘いのを使って」とのこと。甘さは砂糖ではなく自然の甘みに頼りたい。
つくりかた
白菜を塩漬けする(一日目)
- 白菜を細かく切る。軽く水をかけて、白菜の重量の3~4%の塩をまぶし、重石をして一晩おく。途中で天地返しをすると、より水分が出やすい。
- 水分がでた白菜を流水でざっと洗い、ザルにあけて自然に水を切る(2時間以上)。けっして白菜を絞らないこと。
ここで味見をする。塩気は感じないくらいでいい。そのままでもポリポリ食べられてしまい、ついつい手が伸びてしまう絶妙な塩梅。
「キムチづくりはね、白菜の塩漬け加減でほぼ決まるの。もししょっぱいと感じたら、水にさらして塩分を抜いてね」とアドバイス。
ヤンニョムの素をつくる(一日目)
材料をすべて合わせて、一日おく。一日おくことで、唐辛子が適度に水分を含み馴染むのだそう。
ヤンニョムをつくる(二日目)
- ヤンニョムの素に、切った野菜を混ぜ込んでいく。
- すべてをよく混ぜ合わせたら、野菜の水分と唐辛子を馴染ませるべく、さらに一時間放置する。
手際よく野菜を切りつつ、ヤンニョムを丁寧に混ぜるMyoさん。唐辛子の塊が水分を含み、だんだん粘りを帯びてくる。ねちょねちょと音がする。
出来上がったヤンニョムに白菜をつけて味見。すでに、旨いキムチだ。
味が薄ければ、魚醬で調整。Myoさんは塩は使わない。
ヤンニョムに白菜をつける
- ヤンニョムと白菜を手で優しく和える。手袋は使ったほうがいい。
- よく混ぜ合わさったら、清潔な容器で保存する。

ひとまず、つくりかたはなんとなく分かった。たった半日の修行だったが、学びは多く、充実の一時だった。
出来上がったキムチを土産に、通販で取り寄せてもらった塩や唐辛子、魚醬、それに白菜をひと玉背負って帰宅する。腰痛がぶりかえすほど重たかったが、心は軽い。
手札は揃った。本格的に暖かくなる前に、Myキムチを漬けようではないか。
つづきはこちら↓。
konpeito.hatenablog.jp
【おまけ】ヤンニョム利用法
ヤンニョムの素は小分けして冷蔵、冷凍で保存ができる。
これからの季節は小さく育った小松菜や菜の花のキムチもオススメだという。Myoさんが好きなのはネギのキムチだそう。
塩漬けした野菜でなく、生野菜をヤンニョムと酢で和えてサラダ風にするのも乙だとか。


