立派な葉つきニンジンが手に入ったので、久しぶりにキャロットラペを作ることにする。
千切りしたニンジンを細かく切って酢と油であえるだけの簡単な料理だけれど、フランスを代表する偉大な惣菜だ。
一時期、キャロットラペにハマりすぎて、切り方を変えたり、マリネ液にこだわったりと、あれこれやっていたが、基本的には生のニンジンを使っていた。
が、ここでとある疑問が生じる。
ニンジンは、加熱した方が栄養価が高まるという話だ。
加熱したニンジンの栄養価
ニンジンは加熱することによって、甘味が強くなり、香りもよくなる。
そしてなにより注目すべきは、カロテノイドが人体に吸収されやすくなるというメリットがあることだ。加熱といっても、焼いたり、茹でたり、蒸したりと調理法はさまざまあるが、カロテノイドは脂溶性なため、油と一緒に調理するのが最適だといわれている。
つまりニンジンは、生の「キャロットラペ」で食べるよりも、油で調理した「しりしり」のほうが、効率よく栄養がとれるということになる。しりしりはニンジンや卵を油で炒めた沖縄の郷土料理だ。
どうせニンジンを食べるなら、余すとこなく栄養をとりたい。
でも、加熱しても生のようなニンジンのパリパリ食感は残したい。そんないいとこ取りのキャロットラペをつくるにはコツがある。
弱火で炒める
温度をゆっくりと上げることで外側が硬くなるため、ある程度の食感が残る。
熱いうちにドレッシングに漬ける
余熱で火が入らないよう、熱いうちにドレッシングにつけて急冷することで、食感を保つ。
最後に、加熱すると奪われやすいビタミンCを補うべくレモンと、カロテンを除けば根よりもビタミン豊富な葉っぱも加えれば、栄養満点のしりしりキャロットラペの出来上がりだ。ニンジンは皮も一緒に調理してほしい。
しりしりキャロットラペ
材料
葉つきニンジン | 1本 | |
クミンホール | 小さじ1/2 | |
レモン | 1/8個 | レモンに限らず、オレンジなど季節の柑橘をいれるといい |
ドレッシング | ||
ホワイトバルサミコ酢 | 大さじ1 | ※1 |
塩 | 小さじ1/2〜 | |
太白胡麻油 | 大さじ1 |
※ 酢について
Casanova のホワイトバルサミコは白ワインビネガーに濃縮ぶどう果汁が入っているので甘味が強い。一般的な酸味が強い白ワインビネガーを使う場合は、ハチミツを加えてほしい。
つくりかた
下ごしらえ
- ニンジンの葉は冷水に浸してパリッとさせ、根は千切りにする。
- ドレッシングをつくる。
- ドレッシングを和えるボウルよりも大きなボウルに水をはっておく。
アルミ鍋に分量外の油とクミンをいれ、弱火〜中火で炒める。アルミ鍋は細やかな火加減の調整がしやすいのでおすすめ。
クミンから香りが出たら弱火に落とし、ニンジンを焦がさないように炒め、塩ふたつまみで味付けする。ドレッシングにも塩が入っているので、控え目に。
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ニンジンに火が通ったら、すぐにドレッシングにつけ、水をはったボウルに浮かべて急冷する。
ニンジンが常温に戻ったらレモンを絞り入れ、味を確認。レモンの皮をすり下ろして加えれば香りはさらにいい。
葉をちぎって混ぜたら、落としラップをして冷蔵庫で30分ほど冷やす。
クルミなどのナッツ類や干しぶどうがあれば、お好みで。
チキンカレーの付け合わせにもオススメ!
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