ハラペーニョが手に入ると反射的につくってしまうのが酢漬け。ピクルスではなく、あえて酢漬けである。
なぜピクルスではないのかといえば、砂糖と塩で味をつけたり、ハーブで香りを足さないほうが、料理には使いやすいと思うに至ったからだ。あくまで純粋な辛味を楽しむ薬味の立ち位置である。
ひたすらハラペーニョを刻んで、好みの酢に漬けておくだけなんだが、冷蔵庫にいれておけば一年はもつ。
あまりに簡単なこの酢漬けで唯一気をつけなければいけない点は、ハラペーニョを刻んでいる手で顔を触ったりしないことである。そんなときに限って目の周りなんかがモゾモゾとむず痒くなるもんだが、さりげなくでも触ってしまったら目も当てられない事態なるのは検証済みだ。
使い方の一部を披露してみると、たとえばハンバーガーやピザ、スペイン酢ダコ、タコス、グアムの煮込みカドゥンピカ、サルサソース、パスタのアクセントなどなど数えあげたらキリがない。どちらかといえばジャンクな食べ物に合っていて、その脂肪分たっぷりのジャンクさを帳消しにしてくれるような効果があるような気がする。あくまで、雰囲気だがね。
パンチの足りない市販の総菜にちょい足しってのもありだ。とにかく一年通して気軽に使えるのと、作り方の簡素さが気に入っている。
辛味が移った酢は、餃子の薬味におすすめである。
ハラペーニョの酢漬け
ハラペーニョを熱湯に10秒ほどいれて、ザルにとり、種とワタをとらずに刻んでおく。色々な厚みがあったほうが、実際に食べるときに選べるのでいい。
瓶に詰める。
好みの酢をひたひたになるまで入れる。今回は、左から米酢、白ワインビネガー、穀物酢である。
漬けて二日目、さっそく宅配ピザにのせて食べる。
宅配ピザについているグリーンチリソース(主な原料はヤラビノピューレだが、これもハラペーニョである)よりも鮮烈で直下型の、遊びのない辛みが汗腺を突く。これを冷たいビールで流し込んだ頃にはまたひとつ食べたくなってくるというなかなかの中毒性である。
ステーキの付け合わせにしてもよし。
いつもの納豆もスパイシーに。