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時速1kmの思考

やっぱり生肉が好きだ! 牛肉のたたき卵黄ソース

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板長が誕生日にプレゼントしてくれた金串を使いたくてうずうずしていたところ大野牛のモモ肉が安く手に入ったので本日の家飯はたたきに決定。
炭火をおこすか悩んだすえに、家庭用コンロでさくっとつくれるものか、実験することに。

近年では食中毒騒ぎもあり生肉が食べづらい世の中になってしまった。自宅で食べるとなるともはや完全に自己責任となってしまうが、加熱調理にやたら時間と神経をすり減らすローストビーフよりも、思い立ったら吉日のたたきは気軽でうまい、腹を壊すリスクを背負ってでも食べたい悪魔飯。

といっても腹を壊したいわけではなく、安全にたたきを食べるために最低限守っていることがある。

国産ブロック肉を買う

適度にサシのはいった国産のモモ肉がうまい。できればブランドがついているくらいの良質の牛肉。調理が簡単なので素材がすべてと心得る。

調理器具をしっかり洗っておく

包丁、まな板、串、ボウルをしっかり滅菌。ここから菌がついていたら二次災害は免れない。

肉の表面はがっつりと炙る

細菌は牛肉の表面についている。業火で罪人を焼き殺す気持ちで滅菌。

一両日中に食べきる

表面は炙ったとはいえほぼ生肉。1度切ったらあっという間に劣化するのでサッサと食べきる。

ちなみに今のところ腹を壊したことはない。

牛肉のたたき卵黄ソース

肉に串を刺す

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肉に粗塩をふり、10分ほどおいてから串に刺す。

焼く

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強火で肉をがっつりと炙る。焦げるくらいのほうが香りがついてうまい。肉の表面には細菌がついているので、とにかく全方向からもれなく炙る。

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肉汁がコンロに落ちるとファイアーするが、気にせずがんがん炙る。

氷水で急冷する

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表面がすっかり焼けたら氷水につけ、すっかり冷えたら水気をしっかり拭き取り、ラップできっちり包んで冷蔵庫で休ませる。

卵黄ソースをつくる

板長オススメの卵黄ソースは、卵黄とポン酢をよく混ぜるだけなんだが、軽やかで濃厚だ。30年以上も前に流行った食べ方だという。
ついでに付け合わせの野菜も切っておこう。今回は紫タマネギだけだが、紅葉おろしや紫蘇も合う。

薄く切る

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休ませているあいだに肉から血が出ている場合はしっかり拭き取る。
食べる直前にごく薄くスライスして付け合わせとともに皿に盛る。
卵黄ソースをたっぷりつけて野菜を巻くようにして食べてほしい。うますぎて明日に残しておこうなんて思わなくなるから。

殻つき牡蠣の開けかたと、家で安全においしく食べる方法

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兵庫県産の生牡蠣が手に入った。もちろん信頼できる魚屋仕入れだ。生でいけるというのでワイン売場へ直行しスパークリングワインも買った。
よし、今日こそ修行の成果を発揮するぞ!

店でも牡蠣を大量に仕入れる時期があって、そのときは一日30個の牡蠣を開けた。はじめはどこからナイフを入れたらいいのかコツがつかめず、危うく手を滑らせて手を切りそうにもなったが、むき終わるころにはなんとなく出来るようになった。こればかりは御託を並べるよりも数をこなすのがいちばんの近道だと、板長はいう。

が、あえて私は御託を並べたいと思う。
生牡蠣に絶対安全! は保証できるものではないが、リスクを減らしておいしく家で食べる生牡蠣を紹介したい。ちなみに私は、生牡蠣で腹を壊したことはない。

牡蠣の殻の開けかた

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真水で洗う

生牡蠣は生で食べるために殺菌処理されたものが流通しているはずだが、まずは仕入れ先でその点を十二分に確認してほしい。
牡蠣をたわしなどでこすって汚れをとり手早く真水で洗う。なぜ塩水でなく真水なのか?
牡蠣で食中毒を起こす原因のひとつに腸炎ビブリオという細菌がある。魚介類につきやすい腸炎ビブリオは真水のなかでは生きていけない。つまり、真水で殺菌できるということだ。ちなみに塩水だと牡蠣の旨みは流れでないものの、細菌は増殖してしまうそうだ。腹をこわしても面白くないので、今回は安全を選択。

殻を開ける

まずは牡蠣のまな板の上にポジショニングしてやる。二枚貝の牡蠣は、平べったいほうが上、ふっくらしたほうが下だ。
つぎに蝶つがいの場所を確認する。といっても素人目には外見からはさっぱりわからないので、こちらのイラストを参考にしてほしい。

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調理場1年生からのミザンプラス講座  -フランス料理の素材の下処理-』より引用

牡蠣の蝶つがいを下に、広がった方を上にしたとき、2時の方向から牡蠣ナイフをいれていくことになる。
店では専用ナイフを使っているが、洋式ナイフでも問題ない。

牡蠣をまな板におき、左手で全体で押しつけるように固定する。不安な人は軍手を着用のこと。
二時方向の隙間にナイフを入れ、少しずつ開けていくんだが、このとき多少の強引さは必要で、恐る恐るやっているとまったく開かない。しっかりナイフがはいったら、上の殻をなぞるようにして蝶つがいの方向にナイフを滑らせていく。

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なかには開いてなるものか! と強い意志をもった牡蠣もいるが、個体差があるのは仕方ない。

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そんな場合は手首をひねってテコの原理でこじ開ける。
このとき、牡蠣の中にはいっているジュースを別にとっておく。

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開いたら下殻からナイフで身をはがす。身を崩さないようやさしく真水で洗って異物をとり、とっておいたジュースに浸けて冷蔵庫へ。

殻を殺菌する

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下殻を皿として使いたいので、煮沸して殺菌し、真水で冷やす。貝柱の身がこびりついている場合は、手で取り除く。
細菌の多くはこの殻ついているそうなので、念には念を入れて。

生牡蠣のポン酢添え

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殻に身と薬味(今回はネギと紅葉おろし)をのせて、鉄板のポン酢をかけて食べる。
クリーミーでたまらん。しかも1貫100円という奇跡の原価。

おすすめ書籍

主にフランス料理で使う食材の取り扱いや下処理などを写真とイラストで丁寧に解説している貴重な本。特に肉に関する解説は他に類をみないほど充実している。

酸味が苦手な人におすすめしたい、料亭仕込みの土佐酢

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酢が苦手な人に食べてほしい
板長の土佐酢

酢をつかった料理は、なぜか男性受けが悪い。遺伝子レベルで男性は酸味に弱いとか諸説あるが、たしかに酢を好む男性は周りでも少数派。
にもかかわらず板長の土佐酢は男性客の人気が高い。決定的な違いは、酸味がとても柔らかくすっきりしていることだ。料亭時代から数十年かけて、男性でもすんなり口にはいる土佐酢を目指して試行錯誤してきた自信作だという。

土佐酢は十人十色、板前の個性が出やすい調味料だ。重要なのは「口当たり」。板長のいう口当たりとは、自分の味をつくることだ。
たとえば酸味が強いと感じたら出汁で薄めたり、逆なら酢を多めにしてみたり、その種類を変えてみるのもいい。だから土佐酢に正解はないんだが、これだけは守ってほしいという点があるという。

調味料を入れる順番を守る。

入れる順番を変えると味も変わる。和食の「さしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)」にあるように、本来的には甘味のあるものから入れるというのが鉄則だが、●●酢という名称がつく場合はまず酢をいれる。

鰹と昆布は加減する。

鰹と昆布が強すぎると、和える食材によってはその食材そのものの味・香りが死んでしまう。あくまでも食材の味、香りを引き出すための調味料ということを忘れてはならない。
たとえば一番出汁をとるのと同じような量の鰹節・昆布を使うと、なんだか口の中がべっとりするようなしつこい土佐酢になってしまった。せっかく酢でさっぱりと思っているのにこれでは意味がない。
感覚的には半量くらいの鰹節・昆布で十分ではないだろうか。
ちなみに、水ではなく一番出汁を使っても問題はないが、それでも多少の追い鰹をしたほうがいいそうだ。

土佐酢

材料

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みりん 薄口醤油 砂糖
7合 2.5合 1合 1合 42g 8g
1260cc 450cc 180cc 180cc 42g 8g

+昆布と鰹節だ。
酢はミツカン穀物酢、薄口はヒガシマル、鰹節は築地は秋山商店の鰹上削り(2番)を使っている。ちなみに、米酢を使った土佐酢はまた配合が変わってくる。

家庭ならこの半分〜1/3で十分かもしれないがある程度日持ちするので、冷蔵庫のスペースが許すなら多めに仕込んでおきたい。夏場はゼラチンを入れてジュレにしても涼しげだ。

つくりかた

  1. 水を鍋にいれて強火にかけ、酢、みりん、薄口醤油、砂糖、塩の順番にいれ、沸騰させて酸を飛ばす。沸騰した直前から香りを嗅いでいると、だんだんと酸が弱まってくるのがわかる。
  2. 昆布、鰹節を入れて火をとめ、常温に冷ます。
  3. 静かに漉す。

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せっかくなので、板長に味見をしてもらった。板長が仕込んだのが左だ。色はほぼ同じだが、やはり味がぜんぜん違う。同じ材料を使っても火加減や入れる順番によってこれほど違うのかと驚愕した。

土佐酢を使った簡単な一品

白瓜の土佐酢和え

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konpeito.hatenablog.jp

キュウリと玉子の土佐酢和え

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キュウリに錦糸玉子をのせて土佐酢をかけるだけ。
konpeito.hatenablog.jp

キュウリとクラゲの土佐酢和え

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真鱈の土佐酢がけ

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ポン酢に、細かく切ったカラーピーマン、紫蘇、ショウガ、ミョウガ薬味セット)を混ぜておき、片栗粉をまぶして揚げた真鱈にさっとかける。

糖質2.9gの究極ロカボ飯、茄子素麺

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去年の夏はGさんの畑の長茄子が豊作で、当然冷蔵庫に収まりきるわけもなく、我が家のワインセラーはナスセラーと化した。見れば見るほど珍妙な光景だったが忘れられない夏だった。人生であんなにナスを食べたことはない。
konpeito.hatenablog.jp

茄子素麺はナスを素麺に見立てた料理だ。ナスは油との相性がいいからついつい焼いたり揚げたりしがちだったが、ナスを茹でるというのも面白い。実は偶然TVで見かけた料理で、作り手である農家さんの創意工夫は底知れないなと感心するばかり。
材料はナスだけ。普通のナスでもいいし、長ナスだとより長く麺らしくなる。

ナス100gに含まれる糖質は2.9gだという。片栗粉を使うので実際は2.9g+αになってしまうが、それにしたって素麺の糖質は100gあたり24.9gだというからかなりのローカーボ。糖質制限をしている人はもちろんのこと、酒飲みのつまみとしてはもってこいの一品だ。

茄子素麺

材料

ナス 好きなだけ 細切り
片栗粉 適量  
めんつゆ 適量  
薬味 適量 ショウガ、ミョウガ、海苔etc

つくりかた

  1. 大鍋に湯を沸かす。
  2. ナスの皮をむき、細切りにする。太さは好みだが、細いほど喉ごしがより麺に近くなってくる。
  3. 海水くらいの塩水に10分ほどさらしてアクを抜く。
  4. 水気をしっかりとり、片栗粉をまぶす。
  5. たっぷりの湯量で、かき混ぜながら茹でる。湯量が少ないとナスがくっついてしまう。
  6. まぶした片栗粉が透明になったらナスを引き上げる。氷水にさらしてしっかり冷えたら皿に盛る。
  7. 好みのめんつゆ、薬味でいただく。

タレは冷やしうどんの配合にした。一煮立ちさせて冷やしておく。

出汁 薄口醤油 みりん
4(120cc) 1(大さじ2) 1(大さじ2)

肉を付け合わせるとメインの一品になる。たとえば豚しゃぶなんかは相性抜群だ。
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こちらのナス料理もどうぞ

konpeito.hatenablog.jp
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【プロの技】薄造り

夕飯の買い出しを済ませて店に立ち寄った。ビールを飲み干し、汗がようやく引いてきたところでメールが届く。
「今日はメシいならい」

おい! 思わず目の前にいる板長に愚痴ってみる。
「せっかくイワシ買ってきたのに、帰ってこないとさ」
魚の入った容器をカウンターにおく。
「けっこういい(新鮮)じゃない。薄造りにでもしてみようか」

そうして目の前に出てきたのが鰯の薄造りだ。
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皿に大輪のイワシが咲いている。
これで1尾分、原価90円である。90円だぞ! 90円がプロの手にかかるとこうなるわけだ。ちょっといい料理屋にいけば数千円とられてもおかしくない。やはり食べる側は料理人の技術に敬意を払い、きちんと対価を払うべきなのだ。

「これをもっと美味くする方法があるよ。ちょっと待ってて」
まだ半分以上残っているイワシがさげられてしまった。
そして15分後でてきたのは、冷凍庫でキンキンに冷えたイワシの薄造りだ。半分凍っているルイベの状態だ。
口に入れてみると、冷たいイワシがとろっと口の中でとけて脂が広がる。ポン酢も爽快。こりゃもうビールを飲んでいる場合じゃない。冷酒だ! 

薄造りという技にすっかり魅せられた私は、以来魚を買ってきては薄造りに挑戦しているが、いまのところ人様に出せる代物ではない。もう一度板長の薄造りを観察したいと思っていた矢先、チャンスは訪れた。

シマアジの薄造り

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チャンス到来。板長がシマアジを薄造りにしてくれるというのでさっそくカメラをまわす。
レゲエに合わせて板長の薄造りをどうぞ。
youtu.be

注目すべきは次の三点。

  • 刃渡り全体を使ってなるべく薄く切ること(これは当たり前か)
  • 切り口の三角形(写真の赤で囲った部分)を、内側に折り込むこと
  • 折り込んだ三角形の部分を親指と人差し指で摑んだまま皿におき、包丁の切っ先で引っ張りながら盛ること

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切り口の三角形はスロー再生で何度くり返しても同じ形で、ただただ感嘆。原理はなんとなくわかったものの、やるのと見るのじゃ大違いなんだよなぁ。