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時速1kmの思考

【暮らしの道具】右腕になってくれる最強の木べら

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世の中、木べらフェチってけっこういるんじゃないだろうか。私といえば、旅へでるたびに現地の調理道具を物色するんだが、なかでも木べらは軽くて持ち帰りやすいのでついつい買ってしまう土産のひとつ。旅先で悩みすぎるのは時間の無駄なので、いつの間にか木べらが増殖し、収納からあふれ出る始末なので、ついに選りすぐりだけを残すことになった。

結局、本当に自分の右腕になってくれる木べらというのは数本なのだ。ここ数年よく使っているのがこちらの二本、どちらも国産だった。

絶妙なカーブ!
キッチンクラフトザイツの木べら

木ベラの概念を覆されたMr. 木べら(写真の左・中央)。材質は桜だ。
秀逸なのは、この絶妙なカーブだ。まるでゴムべらのようにステンレスのボウルにぴたっと沿うので、食材を余すことなく移動することができる。食材のへばりつきも普通の木べらと違って極端に少ない。

じゃあはじめからゴムベラを使えばいいじゃないか、という疑問が出てくる。もちろんゴムベラの方がその精度は勝るが、できれば洗い物は増やしたくない。
火を通す料理はもちろんのこと、生肉を扱うときは木ベラを使うと手の熱が伝わらないので脂が溶け出さないし、力がうまく伝わるので肉のこねすぎも抑えられる。
蒸したカボチャを裏ごしするときだって、ゴムべらではいまいち力がうまく伝わらない。木べらのほうが仕事も早いだろう。

出番が多すぎてすっかり年季がはいってきたので、二本目を追加購入。そのとき初めて値段を知ったんだが、2400円。そんなに高価な物とは知らずにガツガツ使っていた。でもまぁ、道具は使ってなんぼである。

キッチンクラフトザイツは大分県日田市に工房があるそうで、できれば大人買いに走りたいところだがフライト代を考えるとえらく高くつく。
Facebookは更新されているようなので、お近くのかたはぜひとも使ってみていただきたい。
都内では TOKYO FANTASTIC OMOTESANDO で購入できる。とはいえ在庫があれば、の話だが。購入予定の3本目は、友人を介して入荷をのんびり待っているところだ。
ameblo.jp

これぞ原点!
双葉商店の木べら

材質はイチョウ。大・中・小がサイズがあるが、写真(右)は小である。三年ほど前に百貨店の実演販売で買ったものだが、たしか1000円以下でお手頃なのがまずの魅力だった。
実際使ってみると、感触もコストパフォーマンスも抜群だ。特に、口径の小さい深鍋、うちの場合は「石黒智子のシンプルな台所道具 重ね鍋」の深鍋にはいい塩梅のヘッドの大きさで小回りが利く。

「元祖」と紹介したのには訳がある。先日訪れたタイの漁村では、コンロの脇に長短合わせて10本ほどの木べらが据えてあったんだが、これがただ竹を割ったものだったのだ。昔ながらの台所と昔ながらの調理器具。そこで食べた伝統的なタイ家庭料理の数々は、これまで食べたこともないほどすばらしいものだった。木べらで料理の腕が上がるわけでもないが、その素朴で単純な形状が人間の食べる歴史を支えてきたかと思うと感慨深い。

双葉商店の木べらは、もちろん職人が緻密な加工を施しているんだろうが、無駄を省いたシンプルな形状がなによりも魅力だ。真っ直ぐにのびたその柄は深鍋にもぴったりと沿って食材を無駄なくかき出してくれる。
あえて難を示せと言われれば、先に紹介した木べらよりも若干軟質なのか、あまりに乱暴に扱うと削れてしまうことくらいか。

ホームページで全国の催事のお知らせもある。もう一本買い足したいので、3月の銀座三越には足を運んでみたい。