半期毎に仕込むトマトソース、2回目は先日仕込んだばかりである。ここ一週間の東京は急激に冷え込んだから、そろそろテラスのバジルも枯れてしまうだろう。その前に、食べておかねばならないものがある。The End of Summer Pasta、夏の名残のパスタとでも呼んでおこう。
今期のトマトソースの味を確認するためにも、これは避けて通れない儀式のようなものなのだ。材料は極力削ぎ落としてシンプルに、トマトソースをじっくり吟味する。夏の盛りに仕込んだバジルペーストも冷凍庫で眠っているが、やはり摘み立てに勝るものない。まずはトマトソースをつくろう!
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The End of Summer Pasta
ポモドーロスパゲッティ
材料
パスタ | 100g | ディチェコの11番 |
基本のトマトソース | 山盛り大さじ3 | |
ニンニク | 1〜2片 | 包丁で叩きつぶして粗みじん切り |
バジル | 2つかみ | 飾り用の葉を残してみじん切り |
オリーブオイル | 適量 |
つくりかた
- 100gのパスタに対して湯1リットル、粗塩は10g(小さじ2)を沸騰させ、パスタを6〜7分※茹でる。
- アルミパンにオリーブオイルを二回しして、ニンニクの香りを出していく。
- バジルを入れて一混ぜしたら、パスタの茹で汁を碗1杯(60ccほど)注ぎ、フライパンを大きく回して全体を馴染ませる。
- トマトソースをいれて弱火で温める。
- 茹で上がったパスタを大雑把に湯切りし、ソースによくからめる。味見をして足りなければ塩を足す。
- オリーブオイルを一回ししてフライパンをあおり、皿に盛ってバジルの葉を飾り、胡椒をひとふり。
※ディチェコ11番の推奨ゆで時間9分だが、その数分前に引き上げてトマトソースの中でアルデンテに仕上げる。感覚的にいってしまうと、噛んでみてちょっと芯が残っているくらいでソースと和えてしまっている。
このシンプルなパスタは、こってりした肉料理のあとでも驚くほどさっぱりしており、ぺろりと食べられる。
もしトマトソースの酸味が強いと感じたら、砂糖をひとつまみ加えるとやわらぐ。もちろんタマネギ1/8個ほどを炒めて野菜の甘味を足すのも王道だ。でもまずはつくったトマトソースをそのまま調理しておけば、半期の方針が決まるというものだ。ここから唐辛子やベーコン、ナス、チーズや魚を足してバリエーションを増やしていけばいい。上の写真はベーコン、タマネギ、唐辛子、イタリアンパセリをいれたものだ。
皿は沖縄は読谷村のやちむんを使った。この大胆な図柄と凜とした高台の立ち姿に一目惚れし、宮古の来間島にある「琉球ザッカ青空」で衝動買いしたものだ。ちょっと割高のようにも思えたが、宮古から読谷へ飛ぶことを考えたら安いものかと即決してしまった。
そういえば、先日の新聞に掲載されていた『ねじ曲げられた「イタリア料理」』に興味を引かれて切り抜いておいた。
記事によればトマトソースが普及したのは19世紀後半のことで、伝統料理とは言いがたいということだ。ほかにもカプチーノが外国人観光客向けに開発されたことなど、イタリア料理にまつわるちょっとした読み物だそうで、イタリアとトレビア好きにはもってこいかと。