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時速1kmの思考

魚の皮をきれいに残したままアクアパッツァをつくるには?

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アルミパンでアクアパッツァをつくる

2017年のGWはアクアパッツァ三昧だった。というのも、知り合いが中尾アルミのフライパンを貸してくれたからだ。直径30cm、極厚のつくりなため、アルミパンといってもまったく軽くないが、その質実剛健な姿にほれぼれする。もちろん気合いをいれればなんとか鍋を振ることもできる。さっそくに金目鯛を調理してみたところ、いつもよりふわふわのアクアパッツァが出来上がった。

それまではルクルーゼのココット・オーバルを使っていた。気に入っている鍋だけれど、アクアパッツァという料理においてはどうも最良とはいえない気がしてきたところだった。保温性の高いルクルーゼに向いているのはやはり肉を使った煮込みだ。アクアパッツァは煮込み料理というより、むしろパッと火を通す蒸し料理に近いだろう。そして何よりの問題は、鍋の深さと重さだった。

  1. 魚をひっくりかえす、魚に煮汁をかけるといった作業がやりづらい(ヘタすると鍋の縁で火傷する)。
  2. 鍋が重たいので、鍋ごとゆすると完全に両手がふさがる。
  3. 鍋が深すぎてとりわけづらい。
ルクルーゼでつくるイサキのアクアパッツァ

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特に問題は①だった。魚を焼くときにもたつけばあっという間に魚の皮は鍋底にこびりつく。そうなったら最後、魚がぼろぼろと崩れていき、ハーブやトマトでなんとか化粧直しするものの、見た目は少し残念なものになる。
せっかくなら見た目にもこだわりたいが、いったいどうしたら魚の皮をきれいに残したままアクアパッツァがつくれるのかが、目下の課題だった。

皮をきれいに残したまま魚を焼くには?

いろいろと試してみたところ、4つの答えが出てきた。どの調理法を選ぶかは、魚の種類や料理を出すシチュエーションにもよる。安定してうまく仕上がったのは、小麦粉をつける②のやりかただった。

① 多めの油、中弱火で両面を焼く

魚の皮が剥がれることを覚悟しつつも、ていねいに焼いていく正統派。火が強いとあっというまに皮は剥がれるし、魚をひっくり返すときは細心の注意を要する。

② 魚に小麦粉をつけて両面を焼く

魚の表面だけに小麦粉をうっすらつけて焼くと、皮が破れる確率が大幅に減る。煮汁に多少のとろみがつく。

③ 片面だけ焼く

多めの油で片面を焼きながら、スプーンで魚に油をかけながら焼く。上面の皮をパリッとさせることはむずかしいが、皮が破けることはない。皮の薄いイワシなんかには有効な手段かもしれない。

④ 250℃のオーブンで10分焼く、もしくはバーナーで焼く。

オーブンはフライパンの柄がはいらず断念。バーナーは持ってはいるが、手順がめんどくさくて本末転倒になってしまうので不採用。

アクアパッツァをつくろう!

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アクアパッツァは、魚、オリーブオイル、トマト、ニンニク、水、ハーブさえあればよい。貝や白ワインはオプションだ。漁師なんて海水を使ってるというじゃないか。
イタリアのチェターラにあるアクアパッツァ(Ristorante Acquapazza)では、味の決め手にコラトゥーラを使っているが、たしかに味と香りがぐっと深まるのでオススメの調味料だ。
konpeito.hatenablog.jp

材料

1尾〜人数分 上の写真は鯛だが、アジ、イワシ、ホウボウ、タラ、イサキ、キンメダイなどなんだっていい
アサリ 200g 砂抜きをしてよく洗う
オリーブオイル 50〜80cc とにかくたっぷり
ニンニク 3片 叩き割って粗みじん
トマト 小1個 乱切りにする。夏は生のトマトやプチトマト、冬のトマトは味が薄いのでドライトマトを使っている
ケッパー 小さじ2 軽く洗い、塩気を抜いてみじん切り
水+酒 200c 白ワインや日本酒を少し入れておくと魚の臭みが軽減する。新鮮な魚なら必要ない
ハーブ 適量 バジル、イタリアンパセリ、タイムなど
魚醤 数滴〜  
塩・胡椒 少々  

つくりかた

① 魚の下処理をする

魚のうろこ、えら、内臓を取り除き、腹に飾り包丁を入れたら塩をしっかり振っておく。腹の中にも塩を塗り込む。余計な水分は拭っておく。

② 魚を焼く

フライパンにオリーブオイルを熱して魚を焼いていく。片面が焼けてひっくり返したら、鍋の空いたところにニンニクを入れて香りを出していく。

③ 具を入れて蒸す

トマト、ケッパーを入れてさっとかき混ぜたら、アサリ、水、ハーブを入れて蓋をして、強火で10分蒸す(魚の大きさにもよる)。時々フライパンごと揺すってやるとソースがまろやかになる。

④ 仕上げ

貝が開いたら煮汁を魚にかけながらもう5分ほど煮込んで水分を飛ばす。アサリやケッパーから塩気が出ているはずだが、足りなければ塩・胡椒で調味して、コラトゥーラを数滴たらし、オリーブオイルを回しかける。好みのハーブをどっさり散らして完成だ。

それにしてもこれほど簡単で見栄えのする料理もなかなかない。イタリア万歳である。せっかくなのでいろんな魚で試してみる。

キンキのアクアパッツァ

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真イワシのアクアパッツァ

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ホウボウのアクアパッツァ

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スケソウダラ(鍋用のぶつ切り使用)とレモングラスアクアパッツァ

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アクアパッツァに使ったキッチン道具

使い始めてまだ日は浅いものの、大きなフライパンは ひとつあると本当に便利だ。ルクルーゼと違うところは、熱の伝わり方なんだろう。
弱火から強火、強火から弱火など、火加減がすぐに調理器具に伝わるのがアルミパンの特徴。水分を高温で蒸発させることで魚がふっくらと蒸し上がるようだ。
300gのパスタも余裕で調理できるから、アクアパッツァの残り汁を使ったパスタやリゾットはパーティの〆にもってこいなのだ。買うか、買わないか、長らく悩んでいたのが今更にばからしい。こんな便利なスプーンはない。煮汁を魚にかけるときだって、魚を取り分けるときだって、作業効率が断然あがる。